小沢健二著『企業的な社会、セラピー的な社会』を読んで納得した「不登校問題」という言葉

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am3こんにちは、AI-am(アイアム) 吉田 晃子 です。

常々不思議だなって思っていたことのひとつに、「不登校問題」という言葉がありました。

不登校はなんら問題ではないのに、なぜ、「不登校問題」というんだろうって。それもいうなら「学校問題」だろ? って。

そんなこんなのある日、2008年のことです。

 

『企業的な社会、セラピー的な社会』

当時11歳だった 海琳 さんが、「おもしろいよ、これ」と言って、見せてくれたのが、歌手の小沢健二さんが書かれた『企業的な社会、セラピー的な社会』というテーマの論文でした。

当、オヤトコ発信所のブログを読んでくださっている方々のなかにもご存知の方はいるかと思います。

 

きららという少女が登場し、はじまるお話し。

吸い込まれるかのように読み出していくと、長年抱いていた、なぜ、「不登校問題」というんだろう? のこたえと出逢いました。

ちなみに持っているのは「 社会臨床雑誌第14巻第3号 」ではなく、トップの画像の、冊子になっているほうのです。

 

どういう本か……。

童話の形式で語られていく、こんな ↓↓ お話しの本です。

 

現実と関係のない言葉

「社会と何の関係もない言葉」きららという少女が、考えています。

 このお話の頃の世界には、そんな言葉がたくさんありました。社会と、現実と、何の関係もない言葉。

 

現実と関係のない言葉

 

 例えば「対外援助」という言葉がありました。

 いわゆる「豊かな」国が、税金で、いわゆる「貧しい」国に「援助」する、「対外援助」のお金。

 本当に援助するのなら、貰ったお金を「貧しい」国がどう使おうと勝手なはずですが、そうではなくて、お金には「このお金を、こういう風に使いなさい」と、ただし書きがついていて、どうやらお金は、「豊かな」国の大きな企業が受けとることになっているのでした。

 つまり「豊かな」国のA国の人びとが払った税金が、A国を出ることもなく、同じA国に本社を持つ大きな企業の銀行口座に流れて行きます。

 お金を受けとった企業は、「貧しい」B国に、倉庫にゴミのように積んであった売れ残りの製品や買い手のつかない車を送りつけたり、B国の人たちが「建てないでくれ!」と涙を流して頼んでいる、大きなダムを建てて、村々をダムの底に沈めたりします。

 そんなことがなぜか、もう五十年以上、「対外援助」と呼ばれているのでした。

引用:企業的な社会、セラピー的な社会 小沢健二

 

「核保有の問題」という言葉

最近では、「民主主義のための体外援助」というのもあるよね、と「対外援助」に書き加え、

社会と、現実と、何の関係もない言葉。次は、「核保有の問題」を取りあげられています。

 

 社会と、現実と、何の関係もない言葉。例えば、「核保有の問題」という言葉もありました。

 このお話の頃の世界には、「基地帝国」という国があって、その国の軍事予算は年間五十兆円ほどで、世界の他の全部の国の軍事予算を足した額よりも大きいのでした。(しかもその額とは別に、「アフガニスタン戦争」と「イラク戦争」のために、年間十四兆円ほどの予算があるのです。)

 基地帝国は世界中に七百二十五もの基地を持っていて、核ミサイルは、大統領一人の判断で十五分の内に発射できるミサイルが二千発、さらに発射する用意が出来ているミサイルが六千発ありました。

 その破壊力を足すと、かつて基地帝国が絵本の国の広島という町を破壊した時の十六万倍の破壊力があると、帝国の防衛長官を七年勤めた人は言っています。

 八千発の核ミサイル。もし「核保有の問題」があるとすれば、この八千発の核ミサイルの問題だということは、小学生でもわかりそうなものです。

 けれども「マスメディア」が発達した「豊かな」国々では、人びとは、「核保有の問題」と聞くと、すかさずまだ一発もミサイルを持ったことのない国のことなどを思い浮かべるようにしつけられているのでした。

引用:企業的な社会、セラピー的な社会 小沢健二

 

気がつかれては困ること

社会と、現実と、何の関係もない言葉の例えは、「GDP(国内総生産)」へとつづき、エコカーのこと、戦争のこと、NPOのこと、しつけられた人々のこと、、、、教育についても書かれています。

 
基地帝国がイスラム教徒が多い国を爆撃したり、イスラム教徒がやりかえしたりすると、「あれは宗教どうしの、太古の昔にさかのぼる、血塗られた対立のせいだ」と真顔で話す「専門家」たちが、続々とテレビに現れて、

わたしたちに、「今は、キリスト教とイスラム教の対立が、危険な国際情勢を生んでいる時代だ」という考え方を叩きこみます。

争いや戦争の原因は、宗教のような「よくわからないもの」ではなくて、お金とか、政策とか、石油の流れのコントロールとか、水源地の奪い合いとか、とても「具体的なもの」なのにです。

なぜそうするのか? 「現実に根ざした、具体的なものが問題を生んでいる」となると、「その具体的なものは、何だろう?」と、わたしたちは考えはじめてしまう。そうなっては、灰色にとっては、非常に困るからです。

だから「よくわからない」解決不可能なものが理由で戦争が起こっている、というイメージを持たせます。「専門家」をつかって。

 

こういったことを、きららと、きららの友だちの少年うさぎと、少女クィル、3人が語り合う形式で、

気づかれないように人々の心を操り、企業的な社会・セラピー的な社会にしていってる罠(カラクリ)についてのお話しがつづいていきます。

 

セラピー的な社会を設計する

セラピーと企業はとても相性がいい。

引用:企業的な社会、セラピー的な社会 小沢健二

 

セラピーとは、機械を止めずに、機械の生み出す痛みをやわらげること。

引用:企業的な社会、セラピー的な社会 小沢健二

 

「灰色は、『いつ革命が起こって、この機械が止まってしまうかもしれない』と怖れているから、『セラピー的のもの』で、この世の中を埋めつくしてゆく」

引用:企業的な社会、セラピー的な社会 小沢健二

 

「例えば、車社会が星の環境に与えるダメージを、人びとが本当に考えはじめたら、『車の台数を減らそう』『そこらじゅうアスファルトで舗装するのをやめよう』『もう新しい車体を作る必要はない。古い車体を使って、エンジンだけなおそう』『待てよ。今なら、羽のように軽い馬車が作れるかもしれない』と、人びとは工夫しはじめてしまう。」

「人びとが工夫をして、自由に考えはじめてしまったら、『車産業』という機械は、止まってしまう。『車産業』と一緒に歩んでいる『建設業界』も『石油業界』も、止まってしまう。この現実のほんの小さな一部、車社会の現実を、人びとが本気で考えはじめるだけで、灰色の世界は、崩れさってしまう。つまり、灰色の手下たちが怖れている、『革命』が起こってしまう。」

引用:企業的な社会、セラピー的な社会 小沢健二

 

「セラピーの目的は、革命を防ぐこと。それにつきる。」

引用:企業的な社会、セラピー的な社会 小沢健二

 

人の考えをコントロールするのに最適な方法は、ある考えの枠組みを与えて、その中で活発に議論をさせること

『車産業』をきっかけに、灰色の世界が崩れきってしまうのを止めるには、どうしたらいいか。そこで『セラピー的な車』が現れる。『環境にやさしい車』『エコ・カー』。全然、本当の問題は解決していないんだけど、人びとが車社会について感じる痛みはやわらげられる。痛みがやわらげられるから、『車産業』という機械は回り続けることができる。まだまだ車企業は、星をくりぬきながら、新しい車体を作って、売り続けることができる。タイヤ産業は、『貧しい』国々に建てた工業で、空や川を汚しながら、タイヤを作って、消費させることができる。石油産業は原油を吸い上げて、消費させることができる。その大きな『機械』を止めないために、機械の生み出す痛みをやわらげる『セラピー的な車』が、売り出される。」

引用:企業的な社会、セラピー的な社会 小沢健二

 

「車産業は、道路を舗装して整備する建設産業や、石油産業と一緒に回っている。その車産業を止めないためなら、ほとんど車産業からの広告収入で成り立っているような『マスメディア』は、何でもする。でたらめな、現実と関係のない言葉を次々とねつ造して、人びとの心に叩き込む。」

「例えば、新聞は、『車に代わる、代替交通手段の開発を進めましょう』とは言わない。そういう風に言うと、人びとは『自転車に乗ろう』とか『ロバに乗ろう』とか考え出してしまう。そういう方向に考えが行かないように、新聞は注意深く、『代替エネルギーの開発を進めましょう』と言う。」

「エネルギーを代えても、車は走り続ける。タイヤは地面をこすって、ゴムのかすを空気中に撒き散らす。道路は舗装される。新車を作るために、鉱山は掘り続けられる。要するに、本当の解決にはなっていない。むしろ、本当の解決をしないために、『代替エネルギーを考えよう』という、考えの枠組みが与えられる。」

引用:企業的な社会、セラピー的な社会 小沢健二

 

隠される赤信号

灰色が手を緩めたら、人びとは枠組みから自由になって、自由に考えはじめてしまいます。

そして、本当の問題に気がついてしまいます。

そうならないように灰色は、考えの枠組みを与えつづけている。

 

問題の原因は現実にある具体的なものなのに、

人々が本質を考えないように。

革命が起きないように。

 
「豊かな」国に住むわたしたちは、サーカスの動物のようにしつけられてしまいました。

 

「学校問題」

不登校が問題ではないのに、なぜ「不登校問題」と呼ばれているのか、、、そのカラクリを知りました。

学校カウンセラーを置く理由も!

そりゃあ、不登校を支援しても根本的な問題は解決されないわけです。

 

「不登校問題」じゃないよ、「学校問題」だよ。

 

今日の本

企業的な社会、セラピー的な社会/小沢健二

『企業的な社会、セラピー的な社会』は、雑誌『 子どもと昔話 』で連載中の「うさぎ!」の、連載本編では語られていない一場面です(「うさぎ!」もおもしろい!!)。

「知る」ことの重要さ、「考える」ことの大切さを教えてもらいました。

 

この本は通常販売はしていなくて、今でしたら、メルカリや、ヤフオクで、時々売りに出されているようです。

リアル店でしたら、関東の場合、東京下北沢にある 気流舎 さんあたりの古本屋さんをチェックしてみられるのがいいかな、ってかんじです。

関西でしたら、京都の ホホホ座 さんとかでしょうか。
ホホホ座は、金沢と尾道にも店舗があります。

 

 

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