3. 勉強の仕方と集中力/手記 —子どもから教えられたこと—

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am3こんにちは、AI-amの吉田 晃子です。

息子(上の子)と娘(下の子、星山海琳)は公の学校には行かないで暮らしてきました。学校に行かない? じゃあ勉強はどうするの? 将来に不安はないの? 子どもたちから教えられた学びは貴重なもので、教育とはなにかを根底から問わしてくれました。その手記(2005年記)です。

 

 

4つの学校からその日の気分で興味のあるものをチョイス

今日はなにを着ようかな。そんな感覚で娘は小学一年を、従来の一般的な小学校のほかに、オルタナティブスクールのひとつ、デモクラティックスクール(サドベリースクール)と、フリースクール自宅。この4つのがっこうからその日の気分で興味のあるものをチョイスして、一日を自分でデザインしていた。

 

「今日は小学校で三時間目にプールがあるからそれだけ行って、そのあとデモクラティックスクールに行くわ」

「明日はフリースクールのいちご狩りに参加するの」

昨夜から夢中でしているジグソーパズル。今日は自宅かな。

 

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小学校入学式の帰り道、「学校はふしぎがいっぱい」と娘。そのふしぎな世界を思慮深く洞察していたのだろう。

ある日、担任の先生とクラスメイトに別れを告げて辞めてきた。フリースクールも辞めて、自宅外ではデモクラティックスクール一校となった。

 

 

四則計算なぁ…、どうしよう

子どもの声を聴かない、聴こうとしないキョウイクには危機意識をもっていたので、 娘の選択に戸惑いはなかった。むしろホッとした。

 

しかしある一つの葛藤がうまれた。それは、たし算・ひき算・かけ算・わり算だけはマスターしてほしいとおもったことだった。…してほしい、ではなく、「するべき」に近かった。

 

分数や関数、数学や他の教科にいたっては、それらの知識を必要とする職業にでも就かない限り、日常においては必要としないし、世間一般にいわれている学力や学歴にはなんらこだわりもなかった。

 

けれども「計算だけは必至だ。知らなければ明らかに困る」、そう捉えていたから、親特有の所有愛「(覚えるのは)あなたのため!」 発想が生まれた(読み・書き・計算。このうち、読み・書きはできていたから、それには心配はなかった)

 

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でも一方で、覚える気のない娘に無理に教える無意味さや、それどころか、その強要は、彼女の自律性や自発性を壊し、それらが自己を肯定できない人間にしてしまうことはわかっていた。

 

とはいいつつ、三年前のこのころはまだ頭でしかわかっていなかった。だから苦しんだ。

物事を理で解こうとする癖がついてしまっているから、頭と身体が分離する。自分自身にではなく、心にしがみついてしまう。

 

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わたしがわたしの心に住みついた恐怖を課題としていたあいだ、娘は継続的な腹痛を背負わないといけなくなった。娘に襲う腹痛は、まさにわたしが原因。わたしのせい。言っていることと、やっていること(想っていること)がちがうのだから。

 

子どもは、親の感情や反応を敏感に読み取る能力を生まれたときから備えているから、子どもは親の心の内がくっきりと見える。

 

四則計算なぁ…、どうしよう。晴れない気持ちは三ヵ月ほどつづいた。

 

 

覚えたのではなく、「わかった」

そんなある日のこと。十二個入りのたこ焼きを、娘が独り占めして食べようとしてたときのことだった。

運悪く(運良く)、台所に息子が来て、息子と半分個することになった。わり算を知らない娘は、即座に「一人六個」はわからない。いつものようにお皿を二枚おいて、一個ずつたこ焼きを並べていっている。そのときだ。

 

「あーーー! わかったわー !」娘の弾んだ声が跳んだ。

 

「12÷2=6になるんやぁ! で、2/12でも6になって、12-6も6やぁ。半分個するのってこういうことなんやぁ」。

 

足すこと、引くこと、掛けるということ、割ること、分数までも、娘は覚えたのではなく、その瞬間「わかった」のである。

同時に、わたしも「わかった」。以降娘は、腹痛からきれいサッパリ解放された。

 

 

勉強は、「する」ものであって、させるものではない

子どもは遊んでいようが何をしていようが、自分にとって必要なことは学んでいる。必要なことを学んでいる。自分なりの方法で。

勉強は、「する」ものであって、させるものではない。

登校の選択同様、これもわかってしまうと、自分の見解の狭さに呆れた。

 

自分が子どもだったころに親や教師に抱いた感情「なんでこんなん覚えやなあかんのん、興味ないのに」を忘れてしまっていて、教えたら学ぶ。だから教えなきゃ(教えたからといって必ずしもそれを学ぶわけではないのに)とおもっていた己の傲慢さに羞恥した。

娘よ、長いあいだ腹痛を与えてしまいごめんなさい。

 

 

日常生活の中で学んでいた算術

そっかあ…そうだよなあ…。なにかがみえだすときというのは、いつもこんなかんじだ。

なんてことはない。娘は算術を、日常生活の中で学んでいた。

 

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一時期、そろばんに興味をもった娘は、食料品とかを買ったレシートを集めて、98円なぁり、146円なぁり…。レシートには答えが載ってあるから好都合。ハマっていたなあ。
お金にもガンガン触れる。

 

我が家では親も子もみな、一ヶ月のおこづかいは5000円にしている。本やCDなど、個々で欲しいものは自分の小遣いで買う。小学一年の子どもにとっては高額で、自己管理するにはキツイかな? ともおもったが、年の差を理由に額を少なくするのはハテナ? なので、六歳のときからそうしていた。

 

娘は、61円のお菓子を買うのに100円渡せば、おつりは39円だということを学んでいた。1000円札でなら939円になることもだ。 お釣りを確かめることも怠らない。ふたつ買えば122円で、「1円玉整理しよっと」と言って、店員に202円渡している。

また、コンビニだと100円するお菓子が、スーパーでは90円で売っている。だからスーパーで買う。そして差額の10円を持って駄菓子屋に行き、ガムをふたつゲットする知恵も得た。

 

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ゲームソフトや本などが欲しいときは、近所の店舗に電話をして、在庫確認と中古の値段を問い合わせている。近所の店舗にない品はインターネットで他店の値段を調べる。市場調査はバッチリだ。交通費や配送料も加算して検討し、一番安くで買える中古店で買っている。

 

月末近く、突如、友達と映画を観に行くことに決まった。財布をひっくりかえして、電卓の登場である。映画代にパンフレット、ポテトも欲しい。駅に電話して交通費も調べている。う~80円足りない。娘よ、どうする? おこづかいの前借制度は設けていない。ポテトをあきらめるのか。はたまた来月に延期するのか。なんていうのかなあ、わたしはたのしみだ。

「映画館まで自転車で行くことにしたから道おしえてぇー」(片道およそ一時間かかる道のり)。娘、8歳。あっぱれだ。

 

 

勉強は、生すべてにつながっている学び

「勉強」というと、机に着席し、おおむね学校で習う教科を学習する、と捉えていたが、勉強は、生すべてにつながっている「学び」であった。

 

そして、その学びを衝き動かすものは、誰もが生まれもっている好奇心。知ってみたい! やってみたい! と、内から湧き出るもの。

 

だから、学ぶもの、学びたいもの、学びたいとき、学びたい方法は、個々ちがうのが自然。

 

水を差さないよう、絶えずその好奇心を生き生きとさせておくことが大事なんだということを、まの当たりにした。

 

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決して強制的に外側から、今はこれを学びなさい! といったかたちで、させられるもの(させるもの)ではない。学びはいつだって個人のなかにある。

 

友達と映画を観に行く、このひとつの行動だけをみても、教科に置き換えてみれば、算数、国語、理科、社会、体育、美術、音楽、あ、パンフレットに書かれてあった英語の意味を調べていたから英語もあるな。

 

 

「勉強のなか」 で 暮らしている

自分なりの学び方で学んだことが自分をつくる。自分になる。

机で勉強しているのではなくて、「勉強のなか」 で 暮らしている。

 

学力低下が叫ばれているが、大人の側の「与えよう」、「身につけさせよう」とするものと、子どもが今「得たいもの」、「求めているもの」とにズレがあるだけだ。

 

個性や個人差を無視した、小二の一学期には◯◯を、小三の二学期では△△、と要求されている「学習指導要領」に縛られていた。

宿題やテスト、成績なんてものは、大人の欲望を満足させるだけのものってのはわかっていたのに。自分に頼れないでいた。

 

 

 

他者の好奇心を支配することはできない

今わたしはおもう。ほんっとうに子ども自らが興味をもって、一般的に捉えられている学業の勉強をしているのであれば、それは他の学び同様、すばらしいものだ。

 

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だがそうでない場合、受験や将来のため? 国が定める規格品に合わすため? いや、親の欲求を満たし、親の不安を打ち消すためか?

 

いずれにせよ、命令や説教、脅しを掛ければ、確かに勉強はするようになるだろう。しかしそれは、その勉強に対して興味が湧き出たのではなく、単に恐怖から身を守る自己防衛なだけだ。

 

いかなるかたちであれ、勉強をするよう (興味を高める)動機付けをする行為は、外側からすべきものではない。第一、できるものではない。
他者の好奇心を支配することはできない。 動機付けの発起人はあくまでも本人でなくてはいけない。

 

なぜなら、力のムチを振り落とされて生じるのは、劣等感(成績が悪いと評価されている子)。もしくは優越感(成績が良いと評価されている子)。または安心感。どれもこれにも恐怖が根づき、自分自身を見失う毒をうむ。自分に頼れなかったわたしのように。

 

 

彼女の生きるままに任せよう

子どもが学業を嫌うのは、恐怖を与えられる(与えられた)から。恣意的な権力や権威によって支配され、評価され、服従を強いられるからである。学業だけのはなしではないけれど…。

 

娘は、未だ、かけ算の九九も覚えようとしない(2005年現在9歳)。今の彼女には必要ないのだろう。

マスターしたい! とおもったとき、「教えて~」と言ってくるだろう。それは明日かもしれないし、永遠にこないかもしれない。独力でマスターするかもしれない。まっ、彼女の生きるままに任せよう。

 

ちなみに彼女、大文字・小文字のアルファベットの読み書きは、恐るべし集中力でわずか二時間たらずでマスターした。それが分からないと、できないゲームがあったからだ。

 

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