こんにちは、AI-am(アイアム)の 吉田 晃子 です。
息子 が不登校をやりだしたとき、わたし自身がやりだしたことは「マンガを読む」でした。
「不登校」はレールから落っこちることではなく、360度、道 であることを肌で知れることです。
枠の取れた世界で、時間の中に純粋に身を委ねている子どもから薫る「これをやりに自分は生まれてきた」というメッセージを受け取ったならば、あとはもう、そのことだけを親だって考えればいい。
子どもとの友情を深めながら。
子どもが「これ、おもしろいで!」と言ってくれるのは、好かれている証。
こんな、こんな、うれしいことはないじゃないですか。その愛、受け取れるのは、その瞬間(とき)だけです。
子どもが「こんなのあるよ」と教えてくれた本や、いっしょに古本屋に行って(まるでお風呂屋さんに行くみたいに、ほぼ毎晩のように行ってた)読んだ本、いまもわが家の本棚に並んである本、、、
そんななかから、涙なしでは読めないマンガ、かつ、「不登校」のことで抱える不安や、子育てに対するイライラが、360度のなかに溶け込んでいく(と思う)マンガをあげてみました。
今回アップしたのは、すべて完結されているマンガです。
だって、イヤじゃない。
お姑さんに『嫁の躾け方』なんて本を読まれていたら! そんな本がテーブルに置かれていたら!
それよか、「ねぇねぇ〜、この青春ラブコメディ、ヤバいのーーー」って泣きながら、鼻水ダラダラで言われたら、生きることがたのしくなる!!
もくじ
赤ちゃんと僕(全10巻完結)/羅川 真里茂
榎木家にはママがいない。パパと小学生の拓也と赤ちゃんの実の3人家族。わがままいっぱいの2歳児は泣いてばかりで、お兄ちゃんはもう大変!「赤僕(あかぼく)」待望の文庫化!!
引用:白泉社
▼ よっぴーの一言
下手な育児書より参考になる!? と評判の赤僕シリーズ。不朽の名作ですね。何度読んでも涙がでます。
家族って大切な存在だなぁって改めて思う。家族を大事にしようと思うし、読んでる間、家族について、人と人との関わり方について考えちゃう。
そして読み終わったとき、大切な人にむぎゅ〜〜〜ってしたくなる(つか、しちゃう)。
朝がまたくるから(全1巻完結)/羅川 真里茂
闇の中で、ただ震えることしかできなかった幼い双子・リキとチカ。二人を外に連れ出したのは、ある日家に入ってきた知らない「おにいさん」だった…。罪をテーマに描いた感動のシリーズ3編を収録! 2010年4月刊。
引用:白泉社
▼ よっぴーの一言
三編収録、家族という観点から描き出した珠玉の作品集。心情描写にやられます。
赦しを描くということは、罪もまた描かれるわけだけど、なんていうか、日本人らしい奥ゆかしさが漂ってるかんじ。重いんだけど静かで、結末には光が射しています。
『赤ちゃんと僕』もそうだけど、羅川真里茂さんの描く子どもは可愛くて、絵がとても美しい。
orange(全2巻完結)/高野 苺
現役高校生でデビューを果たし、10年間女子中高生から絶大な人気を得続けている高野苺の本格SFストーリー。少女漫画ファンのみならず幅広い男性・女性漫画読みからも絶賛の声多数!! 第1巻は、集英社版1巻に加え、単行本未収録の読み切り作品が1話掲載される。高校二年生の菜穂に届いた未来からの手紙。そこには未来の自分の後悔がつづられていた。はたして菜穂は手紙を読み「後悔しない未来」を作ることができるのか? 切ない思いが交錯するタイムパラドックスラブストーリー。
引用:双葉社
▼ よっぴーの一言
しあわせの選択肢や、人の気持ちをよくよく考えさせられる一冊。
未来の自分から手紙がくることから始まり、10年後の自分の後悔をなくすために行動をかえて、がんばる主人公を応援せずにはいられないです。
長野県松本市が舞台のこのマンガ、巻末に書いてある作者のコメントが、全国に届くといいな。
聲の形(全7巻完結)/大今 良時
【作者・大今良時先生から】「点と点で生きている人たち。遠く、離れ離れの小島のように生きている人たちを描きたくて、この物語を描きました。みなさまに読んでいただければ、この上ない幸せです」
引用:講談社コミックス
▼ よっぴーの一言
耳が聞こえない少女といじめっ子の少年のお話。1巻を読んでいるとき、こころの中で『リンダ リンダ』が流れだした。それは障害のせい?
「聲」という字の上半分は音声を表し、下半分は耳です。発する者と聞く者があってはじめて「聲」は伝わるんですよね? いとさんみたいに「あるかな? 声? もってるかな? 耳?」
人が生きるために、必要なものはなにか。人が人と関わるとは、どういうことか。手塚治虫文化賞新生賞も受賞した作品です。
金色のガッシュ!!(全16巻完結)/雷句 誠
魔物100人の中からただひとりの「王」を決めるため、魔物と人間がコンビを組んで戦う、ファンタジー系バトル漫画。天才ゆえに妬まれ、人をよせつけずにいた清麿と、正義感の強い天真爛漫な魔物の子どもガッシュが出会い、互いに影響し合って、心身ともにたくましい成長をとげていく。
引用:講談社
▼ よっぴーの一言
バトルと友情をテーマにした本作。絵柄は子ども向けかもしれないけど、大人も引き込まれてしまうこと間違いなし! ボロボロに泣きますよ^^
頭が良すぎるためクラスに馴染めず、不登校を繰り返している中学生の清麿。ガッシュに学校へ行かなくなったいきさつを理解してもらえたときの清麿の涙もたまりません。
本当に大切なものって何だろう? 人を強く、優しくしていくものは何だろう? そのことに対する答えがこの作品にあります。
四月は君の嘘(全11巻完結)/新川 直司
「あの日、僕はピアノが弾けなくなった‥‥」仄暗い青春を過ごす元・天才少年、有馬公生。夢も恋もない世界に佇む、彼に差し伸べられた手は名も知れぬ少女のものだった!! 少女の名は宮園かをり。性格最低・暴力上等の彼女はしかし、まぎれもなく最高のヴァイオリニストだった! 公生は、かつて住んでいた音楽の世界に、強引に引きずり戻される。カラフルに色づく、音楽の世界に! 完結後の今もなお、各界からの絶賛の声が鳴り止まない音楽コミックの金字塔!「音が聴こえる」その描写から、目が離せない!
引用: 講談社
▼ よっぴーの一言
ピアニストの少年と、ヴァイオリニストの少女の恋愛と音楽へのおもいが、丁寧に紡がれていきます。
音楽漫画のすごいところって、音が聞こえないのに、鳥肌が立つところなんですよね。すべての想いをぶつける演奏に魂が震え、キラキラと読者の世界まで輝きだすんです!
いくつもの知らない自分を発見して、いくつもの知らない自分と向き合い、成長していく… こころのありかたが問われる作品です。
すみれファンファーレ(全6巻完結)/松島 直子
川畑菫(かわばた・すみれ)。10歳。小学4年生。
両親が離婚しており、今はお母さんと二人暮らし。
人の幸せを願い、人の不幸を悲しむ女の子。そんなすみれちゃんが、お母さんとか友達の笑顔を見たくてお弁当を作ったり、福引きでプレゼント当てようとしたり…にっこりがんばる姿が、ぎゅっと詰まった一冊です。
引用:小学館
▼ よっぴーの一言
これ名作ですね。子どものころのことを、、、忘れていたあの感じを、、、思い出させてくれます。
「いい子」であったすみれちゃんが、最後、お母さんに抑えられていた本心を伝えられたこと。そして、父親から娘、母親から娘へと伝えたかったことも伝えられたことでつながっていく、やさしさの連鎖。
家族愛。大切な人を大切にしたいと思える漫画です。
花田少年史(全4巻完結)/一色 まこと
近所でも一押しの悪ガキ・花田一路少年。ある日、いたずらが過ぎて自動車に衝突してしまう。幸いにも九死に一生を得たが、この事故以来、頭に残った9針のキズとともにおばけが見えるというコワ~イ能力まで得ちまったからたまらない。
引用:講談社
▼ よっぴーの一言
『ピアノの森』の作者が贈る、これぞマンガの王道! 笑いあり涙ありの名作です。
昭和30年後半~40年代初頭が舞台のお話し。根は素直で、優しい、今の社会にはもういないのではないかと思う悪ガキ。この主人公がとにかくイイんです。
子どもって、いろいろな経験を積んで成長していくんだなぁ。ほんと、そのジャマをしたらあかんなぁと、しみじみと思わされます。自分の中の「子どもをよくしようとする心」が洗い流さていくようです。
フルーツバスケット(全23巻完結)/高屋 奈月
テントで暮らす女子高生・透(とおる)。家事の腕を買われ草摩由希(そうまゆき)の家で暮らすことに。だが、草摩家には異性にふれると動物に変身してしまうという秘密が―。
引用:白泉社
▼ よっぴーの一言
何度読み返しても泣かされるし、何回読んでもまた別のところを深く拾ったりして、たくさんの大切なことを教えてくれる、何度でも読み返したい漫画。
日常に埋もれてしまっている、、、当たり前になってしまっている、、、そういったしあわせを思い出させてくれます。少女漫画のキュンとする “恋” の話じゃなくて、強い “愛” の話だなと思う。
その先にある相手を思いやる気持ち。こんなお母さん(透のお母さん)になる!! と思わせてくれた、わたしの大好きな漫画のひとつです。
僕の初恋をキミに捧ぐ(全12巻完結)/青木 琴美
僕は幸せだった 繭が好きで好きで 毎日毎日どんどん好きになってく だって知らなかったんだ… 好きになっちゃいけないって 好きになっても無駄だって… 8歳の夏 僕は最低な約束をした。
引用:小学館
▼ よっぴーの一言
幼い頃から心臓病で入院していて20歳まで生きられないと言われた少年・逞と、それを支える主治医の娘・繭の純愛ストーリー。
少女漫画では珍しく、男性視点で物語が展開するので、「生きること」や「死ぬこと」がよりリアルに能動性をもちます。
限られた命を生きるということ。死を目前にしたとき、どんな想いが駆け巡るのか、逞と繭の恋愛を通じて、さまざまなことを考えさせられる作品です。
僕等がいた(全16巻完結) /小畑 友紀
高校生活の始まり、それは女の子にとって恋の始まり。高1高橋七美(たかはしななみ)、にとってもそれは同じこと…。ナナと同じクラスの矢野元晴(やのも とはる)。女のコの3分の2は必ず恋に落ちるという彼をどちらかというとキライな彼女は!?
引用:小学館
▼ よっぴーの一言
釧路舞台の少女漫画。
もうね、とにかくもどかしいんです(笑)。切なくて、いじらしくて、青春そのもの。胸がきゅーーーってなるんだけど、きゅーーーってさせるのうますぎないですか、小畑 友紀さんは。言葉選びが秀逸で、読むたびに胸に突き刺さります。
「待つ」ことの大事さを教えられる作品です。
星守る犬(全1巻完結)(※ 続・星守る犬1巻完結)/村上 たかし
朽ち果てた車の中で寄り添うように、男性と一頭の犬の遺体が発見された。鑑定の結果は男性が死後1年。だが犬は死後わずか3ヶ月。この時間差が意味するものとは? それは哀しくも愉快な一人と一頭の、残されたわずかな“生”を生き抜く旅の終着点―。
引用:双葉社
▼ よっぴーの一言
いまはこんなに悲しくて、こわくて、不安に押しつぶされそうでも、それでも、どんなかたちででも、愛情を交わせる相手がいることは、このうえないしあわせなこと。そのことを全身全霊で気づかせてくれる作品だと思います。
わたしは「自己責任」という言葉はきらいだから、そう思うのかもしれないけれど、主人公の生きかた、死にかたは有りだ。人はそれぞれの思いがあり、生きている。
だからこそ、何度でも、何度でも、これからも、いつまでも、愛していると言う。愛しているんだから。
最後に
上記で、「ねぇねぇ〜、この青春ラブコメディ、ヤバいのーーー」って泣きながら、鼻水ダラダラで、息子に言ってたのは、わたしです。
そのときは『 天使なんかじゃない 』を読んでるときで、でも、あまりにお腹がへったから、パスタでも作ろうとなり、キッチンには立ったのですが、漫画は放せない。
パスタのお湯が沸くあいだも読んでたら、「あとどれぐらいで出来る〜?」とやってきた息子に、言い放った言葉が「ヤバいのーーー」でした(笑)。
でもね、息子が、「へえ〜、どれどれ」と言いながら1巻を手にして、ページをめくった。
パスタにありついたのは4時間後でした。ふたりでキッチンに座り込んで、鼻水たらしながら読みふけってた。
上で紹介した『 金色のガッシュ!! 』は、息子が読んでいて、わたしが「へえ〜、どれどれ」と手をだした。
号泣なんてもんじゃないんですよ。
「強く・・・生きろ!! てめえ自身が強けりゃ、目の傷なんかなんでもねえ。もっと前を向ける。ほれる男もでてくらぁ・・・」 てな泣けるセリフがくるたび、涙でるわ、鼻水でるわで、顔じゅうボロボロ。
そういうの、いい。
たとえば、小学生の子どもさんがいるお家だったら、その子が好きなものをテーマにした漫画を探して、買って、ある日、読み始めたりすればいい。
「へえ〜、どれどれ」って手に取ってくれることを期待するのではなくてね。
子どもの「好き」を、ちょっぴり知れるよろこびを味わえるじゃないですか(恋人が「好き」っていうミュージシャンの音楽を聞いてみるような、ね)。
『 MONSTER 』(モンスター)を読んでいた息子が、「おもしろいで!」と差し出したことで、わたしも読み始め、そのままドイツやチェコにも行った。
飛行機のチケットから、現地の列車や、その他旅に必要な情報収集に勤しんだのは息子です。
なにが、どう、つながるかなんてわからない。
せーーーっかくね、不登校して、枠が取れた世界! 我の時の中に純粋に身を委ねている子どもと、今日を楽しんでほしいなって思っています。