こんにちは、AI-am(アイアム)の吉田 晃子です。
前回の記事、 子どもが変わる肯定的な言葉がけ!『言葉は現実化する』否定形の声かけは脳に伝わらない? のつづきです。
かえってきた言葉
スーパーのフードコートで、できあがったラーメンをお母さんに頼まれて取りに行った年長さんぐらいの男の子・Nくんが、転んで、ラーメンを落としてしまった。
1歳になったぐらいの娘さんに授乳中だったお母さんがそのとき言った言葉、↓↓
声も涙も出さずに泣いている人
咄嗟にわたしね、そのときね、
図々しくもそのお母さんを抱きしめてしまったんです。
「おばはん(←わたしのことネ)なんなん? なにすんねん?」といった驚きは感じた。
拒絶も感じた。
感じたけど、瞬間接着剤でくっつけられたみたいに離れられなくて、
抱きしめながら、なに言ったのか、なんも覚えていないけど、
そのお母さん、堰を切ったように泣き出した。
最初の涙がこぼれてしまうと、あとはもうとめどがなかった。
Nくんも、イスに放り出された娘さんも泣いているのだけど、お母さんがだれよりも赤ちゃんみたいに大きく口を開けて泣いた。
わたしも泣いた。
しつけられた わたしたち
からだのなかで泣いている人に、笑い方を教えようとするじゃないですか。
困っている人に、困らなくなる方法を教える教室がはやっているじゃないですか。
困らなくなる方法を教える前に、「『助けて!』と叫びなさい」となぜ教えなくなったのでしょうか。
人をつなぎ、
人の力を借りる「助けて!」という言葉は大切です。
しかし、不思議な「専門家」たちは、しつけられた社会をつくります。
そっくりな不平等
近くにいたおじいさんが言ったんです。「ちゃんと愛したれ」って。
このお母さんは、Nくんが取りに行こうと席を立ったときから、
注文したコーナーに向かうNくんの後ろ姿、
ラーメンを差し出したお店の人に何かを言われて(うれしくなる言葉だとおもう)笑みでうなづくNくんの表情、
ラーメンが乗ったお盆を両手でしっかり持った真剣さ、
その始終に母の愛情が注がれていた。
それは応援のまなざしだったんだよ。
百万人の盲人
五十歩百歩でわたしたちも言ってしまいますよね、こんなとき。
「なにやってるの!」って。
あのね、おじいさん。Nくんに本気で関わっているのは、
お母さんなんです。
怒りをつくれる人は怒らなくてすみます。
つくれない人が怒るのです。
※ 次回はこのうえで、自己肯定について書きたいとおもいます。
今日の本
子どもが育つ魔法の言葉
世界22カ国で愛読され、日本でも120万部を超えるベストセラーとなった子育てバイブル! 子育てでもっとも大切なことは何か、どんな親になればいいのかというヒントがこの本にあります。
ガープの世界
巧みなストーリーテリングで、暴力と死に満ちた世界をコミカルに描く、現代アメリカ文学の旗手J・アーヴィングの自伝的長編。