【教科書問題】『教育と愛国~教科書でいま何が起きているのか』灘校和田孫博校長の告白

am3こんにちは、AI-am(アイアム) 吉田 晃子 です。

2018年度、道徳が小学校で特別の教科になります

翌2019年度からは中学校でも教科化されます

小中学校では現在、「道徳の時間」が週に1時間設けられていますが、位置づけは個別の教科ではなく、教科外活動です。

しかし、特別の教科になれば、教科書と評価が導入されます

教科書は文部科学大臣の検定を通過したものを使用し、学習結果を教員が記述式で評価します

 

『教育と愛国~いま教科書で何が起きているのか』

2017年7月31日の深夜に放送された、MBSドキュメンタリー映像’17 『教育と愛国~いま教科書で何が起きているのか』が、

2018年3月18日の早朝にも、30分枠で再放送されました。

 

番組内で、教育基本法を変えることによって、「道徳」を教科に格上げさせた安倍首相は、言います。

教育の目標の一丁目一番地に、道徳心を培う

政治家が、教育にタッチするのは当たり前だ、と。

 

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教科書作りは、国の学習指導要領に沿ってさえいれば、出版社が自由に教え方や考え方を、書いてよいとされているそうです。

しかし、実態は、教科書検定制度という、国の厚い壁が立ちはだかっています。

 

教科書でいま何が起きているのか

「善悪の判断」「礼儀」「国や郷土を愛する態度」など、20以上の徳目の読み物がつづく「道徳」の教科書。

その教科書をつくっている「育鵬社」。

 

学校で育鵬社の教科書を使えるよう、採択の権限のある教育委員を入れ替えればいいんだ」と檄を飛ばした安倍首相。

教育委員を任命するのは首長です。

その後、大阪市では現場教員らの反対の声が上がるなか、「育鵬社」の教科書が採択されました。

 

「育鵬社」は、朝鮮などアジアの各地で若い女性が強制的に集められ、日本兵の慰安婦として戦場に送られた、「慰安婦」問題はなかったとしています。

 

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「ちゃんとした」日本人とは?

以下は、番組スタッフさんのインタビューに答える「育鵬社」代表執筆者・伊藤隆(東京大学名誉教授)さんです。

 

[voice icon=”https://ai-am.net/wp-content/uploads/2018/01/138205.jpg” name=”番組スタッフ” type=”r”]歴史教育に先生が、いちばんに求められるものというのはなんでしょうか?[/voice]

 

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[voice icon=”https://ai-am.net/wp-content/uploads/2018/01/138205.jpg” name=”番組スタッフ” type=”r”]歴史から何を学ぶべきだと…。[/voice]

 

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[voice icon=”https://ai-am.net/wp-content/uploads/2018/01/138205.jpg” name=”番組スタッフ” type=”r”]「育鵬社」の教科書が目指すものというのは何になるわけですか?[/voice]

 

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[voice icon=”https://ai-am.net/wp-content/uploads/2018/01/138205.jpg” name=”番組スタッフ” type=”r”]「ちゃんとした」というのは?[/voice]

 

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(上のつづき)それを後に引き継いでいく日本人。

 

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戦後教育の大転換

今年度から小学校で導入される「特別の教科 道徳」は、これからの教育の要とされています。

2020年度に全面実施される新教育課程には「道徳教育は学校の教育活動全体を通じて行われる」とあり、まさに戦後教育の大転換といえるでしょう。

 

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謂れのない圧力の中で

正式教科となる道徳教育は、安倍首相や「育鵬社」らにとって理想とする学校の枠内に、子どもたちをなんとしても閉じこめて、そこから出さないようにするのでしょう

編年史ではなく、人間の営為に着目して編集された「学び舎」発行の『人間の歴史』という歴史教科書があります。

学び舎のその教科書を採択した灘校に、圧力かけた張本人・水間政憲さん。

灘校には自民党議員から電話が入り、抗議ハガキが200枚以上届くようになったそうです。

 

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灘校 和田孫博校長の声明文
>>>  謂れのない圧力の中で ー ある教科書の選定について ー 和田孫博

放送をご覧になられていない方は、ぜひ読んでみてください。

 

『教育と愛国~いま教科書で何が起きているのか』

「善悪の判断」・「礼儀」・「国や郷土を愛する態度」…20以上の徳目がずらりと並びます。

それらを学ぶための読み物、それが「道徳」の教科書です。来年度から小学校で導入される「特別の教科 道徳」は、これからの時代の教育の要とされています。2020年度に全面実施される新教育課程には「道徳教育は学校の教育活動全体を通じて行われる」とあり、まさに戦後教育の大転換といえます。
しかし、教育現場では賛否が渦巻いています。その背後では教科書をめぐって、文部科学省の教科書検定や採択制度が、政治的介入を招く余地があるとの懸念の声があがっています。これまで歴史の教科書では、過去に何度もその記述をめぐり激しい議論が起きてきました。「もう二度と教科書は書きたくない」と話す学者がいます。「慰安婦」の記述をきっかけに教科書会社が倒産することになった過去の記憶が、いまも生々しく甦ると学者は重い口を開きます。一方、いまの検定制度のもとでの教科書づくりは、何を書き何を書かないか、まさに「忖度の世界」と嘆く編集者もいます。さらに学校現場では、特定の教科書を攻撃するハガキが殺到するような異常事態も起きています。
教育の根幹に存在する教科書。歴史や道徳の教科書を取り巻く出来事から、国家と教育の関係の変化が見えてくるのではないだろうか。教科書でいま何が起きているのか。これまで表面に出ることがなかった「教科書をめぐる攻防」を通して、この国の教育の未来を考えます。

出典:MBSドキュメンタリー映像’18

 

 

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