こんにちは、AI-am(アイアム)の 吉田 晃子 です。
健康社会学者の河合薫さんが、ご自身も協力しているという「クラスジャパンプロジェクト※」を紹介する 不登校関連の記事 をみました。
※ クラスジャパンプロジェクト・・・不登校の子どもたちを「学校に復帰させよう!」と大人たちが立ち上がり、不登校の子どもたちを救おうと始まったプロジェクト。このクラスジャパンプロジェクトは、不登校数を減らすために、ネットを通じた通信教育でサポート、次のステップとして地域施設や塾での対面教育、そして最終的には元々の学校に登校できるようにサポートしていく組織です。
もくじ
不登校児が2.5倍に急増、社会難民化する20万人の欠席者たち
下記は、「クラスジャパンプロジェクト」を紹介されていた不登校関連の記事 >>> 不登校児が2.5倍に急増、社会難民化する20万人の欠席者たち から抜粋した一部です。
文部科学省の平成28年度の調査によりますと、小・中学生の長期欠席している児童・生徒が20万7600人に達していることが明らかになりました。
そのうち不登校者数は13万人。さらに出席日数の半分にあたる90日以上の長期欠席者は7万2千人です。
児童・生徒の不登校者の数は、平成5年以降増加傾向にあり、小学生で全体の0.17%だったのが0.42%と2.5倍増、中学生は1.24%から2.83%と2.3倍増えています。
なぜ、こんなにも不登校児が増えてしまったのか?
残念ながら原因は明らかになっていません。
ひょっとすると昔から「学校に行きたくない子ども」はいたのに、“不登校”という言葉が一般的ではなかったので、学校に行くしかなかっただけかもし れませんし、少子化の影響で、子への親のケアが手厚くなり「過保護」になった可能性もある。さらにはフリースクールなどが広がり、「学校だけが学びの場で はない」という認識が広がっているのかもしれません。
ただ、不登校になる主な理由はアンケートで明かになっていて、「本人の情緒的問題・無気力」「人間関係」「学業の不振」が、きっかけであることがわかっているのです(平成25年度調査)。
(以下省略)
不登校になる主な理由3つ
河合薫さんの ↑↑ の記事を読んで、
になった箇所がありました。
それは、ラストの
[box class=”glay_box” title=””]ただ、不登校になる主な理由はアンケートで明かになっていて、「本人の情緒的問題・無気力」「人間関係」「学業の不振」が、きっかけであることがわかっているのです(平成25年度調査)。[/box]
のところ。
不登校になる主な理由が、
- 「本人の情緒的問題・無気力」
- 「人間関係」
- 「学業の不振」
とあります。
不登校になったきっかけと考えられる状況
文部科学省のサイトをみると、
出典:平成26年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」について P63
とあり、
あくまで、不登校になったきっかけと考えられる状況です。不登校になる主な理由ではありません。
(「不登校になったきっかけと考えられる状況」についての私見は後述)
で、わかりやすくまとめてあるのが、↓↓ となります。
出典:内閣府
アンケート調査
不登校になったきっかけと考えられる状況をみると(第1-3-25図)、
- 小学生では「不安など情緒的混乱」「無気力」「親子関係」が多 く,中学生・高校生と比べると,家庭に係る状況が相対的に多い。
- 中学生では,「不安など情緒的混乱」と「無気力」が並んで多い。
- 高校生では,「無気力」が 最も多い。
とあるわけですが、声をあげて言いたいのは、下記のこと!!
(5-4) 不登校になったきっかけと考えられる状況(平成26年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」について P63)ならびに、
第1-3-25図の下んとこに書いてある ↓↓
[box class=”glay_box” title=””](注1)複数回答可とする。[/box]
[box class=”glay_box” title=””](注)不登校児数に対する回答割合(複数回答可)[/box]
これね、
不登校をされている方(してきた方)で、こんなアンケートを受けた人っている?
河合薫さんの記事でも、「不登校になる主な理由はアンケートで明かになっていて」とあるんだけれど、どうなんでしょうか?
アンケートの実態(投稿後の追記)
この記事を投稿したあと、ブログにいただいたコメントです。↓↓
[box class=”blue_box” title=”いただいたコメント”]
さすが鋭い指摘です。このアンケートというのは、文科省が、各教育委員会に下ろし、現場の担任が回答し、指導部長がまとめて提出しています。
つまり、教師の主観的な回答がデータとなっていると言っていいものです。
不登校の子どもたちや親に直接質問したアンケートのデータとまるで違ったものであると言えます。
教師へのアンケートのみのデータを元に、不登校のことを考えている文科省に、そもそも問題行動を感じます。[/box]
数字のからくり
数字というのは、必ず誰かが、ある目的を持って集めていたりするわけですよね。
つまり、誰がどんな方法で集めたのかっていうのが分かっていないと、その数字は信用できません。
- 誰がそう言っているのか?(統計の出所に注意)
- どういう方法でわかったのか?(調査方法に注意)
ただこの記事では、数字云々のまえに、
不登校になる主な理由が、「本人の情緒的問題・無気力」「人間関係」「学業の不振」っていうのが、そもそも「おいおい、ちょっと待てや〜」と思えるから、100人が100人とも鵜呑みにはしないだろうけど、
背景があまりに無知すぎますよね。
どちらが操られているのやら。。。
子どもはそんな大人に「ほんと」は言いません。
大事な要因が抜けていて、ほかにも突っ込みを入れたい箇所、満載ではありますが、今日のところはこれだけ(笑)。
統計データは「騙しと嘘」にあふれているけれど、あんまりだなあ〜と思ったからくりでした。