こんにちは、AI-am(アイアム)のよっぴーまりんです。
2021年6月29日(火)京都府八幡市にて開催されました講演会、『あるがまま 〜アンコンシャス・バイアスの壁をとりはらおう〜』 のレポートです。
お越しくださったみなさん、ありがとうございました。
企画してくださった、京都府八幡市人権啓発課男女共同参画係の長弓佳代子さん、ありがとうございました。
スタッフのみなさん、ありがとうございました。
もくじ
長弓佳代子さんのおかげで楽しかった!
講演依頼をくださった京都府八幡市では、毎年6月23日~6月29日の「男女共同参画週間」に合わせて啓発講座を行っていて、なんともまあ驚きモモの木よっぴーまりんの元に、今回おはなしがやってきました。
場違いじゃない? いいのかな? わたしたちで。そんなことを思わなかったわけではないのだけれど、ご依頼をくださった初めのメールに、こうありました。
「テーマ的に固い話ばかりになってしまいがちなので、お二人の明るく楽しいお話しをお願いしたいと思っています。」
わたしたちの肩の力を抜いてくださった長弓佳代子さん。当日は、どよんとした暑さのなか、会場の八幡人権・交流センターの入口前でわたしたちの到着を待ってくださっていたというのに、会った瞬間、寛いだ表情までくれるのでした。
佳代子さんの服装はスーツ姿なんだけど、講演がおわったあとに見えたスーツの奥はチャーミングでかわいいんです。おかげで楽しくって、今度はゆっくりと会いたいな、そう思わせてくれる方でした。
アンコンシャス・バイアスってなに?
アンコンシャス・バイアスとは、無意識の思い込みや偏見のことをいいます。
性別、年齢年代、国籍、雇用形態、性的指向や性自認、なんらかの属性にもとづく無意識な思い込みや偏見。
以下は、福岡県の男女共同参画推進課のサイトにあるアンコンシャス・バイアスの例 です。想像してみてくださいね。
①「交通機動隊の白バイ隊員 巡査長/福岡県警察本部交通機動隊特別機動取締係に勤務。機動力のある白バイを駆使し、悪質な交通違反者の検挙に尽力」
②「WBC世界王者を4回防衛 プロボクサー/14歳からボクシングを始め、17歳でプロデビュー。現在まで26戦18勝(8KO)6敗2分。ボクシングジムも経営中」
③「子どもは8歳&4歳の育ち盛り 絶賛育児中/1年2か月の育休を取得。職場復帰後は時短勤務を経験。現在はフリーランスに転身し、家事育児に注力」
いまここで、アンコンシャス・バイアスとは、、、と前触れがあるから、①と②は女性で、③は男性かな? と思ったりもするけれど、前触れがなければ、①と②は男性で、③は女性と思ってしまうのではないでしょうか。これがアンコンシャス・バイアスの一例です(①、②は女性、③は男性で、架空ではなく実際にいる方々だそうです)。
ほかにも、
- 「若いもんは元気」「年寄りは頭が硬い」
- 非正規雇用は自己責任
- 「週末出かけます」「じゃあご飯はどうなるの?」。このやりとりから、出かけるのは妻で、ご飯は? と聞いているのは夫だと思い込んだり
- 外国人を見ると英語で話そうとしたり
- 友だちがフランス人と結婚したというと白人だと思い込んだり
- メイクしている男性を見たらゲイやトランスジェンダーと思い込んだり、LGBTに当てはまる人は周りにはいないと思い込んでいたり
アンコンシャス・バイアスは誰もが持ってしまうものです。だからこそ、落ち込んだり自分を否定したりするんじゃなくて、持っている、持ってしまうことへの自覚と意識が大事なんですよね。
変わってきたこともあります。
たとえば、「酒が強い」とか「会社員」と聞いて、イコール男性、または女性だけをイメージすることはなくなってきているんじゃないでしょうか。離婚への偏見も薄くなりました。
アメリカでは、履歴書で年齢や生年月日、性別、写真を求めることは法律で禁止されているんだそうです。
「あるがまま 〜アンコンシャス・バイアスの壁をとりはらおう〜」
「男女共同参画週間」にちなみ、いただいた講演タイトルは「あるがまま 〜アンコンシャス・バイアスの壁をとりはらおう〜」でした。
とはいっても、男女共同参画的な要素は入れつつも、是非に、親と子の “タテではなくヨコの関係” をメインに話してほしいとのご依頼。わたしたち(よっぴーまりん)がいつも考えているテーマで、とてもうれしかったです。
そこで、タテではなくヨコの関係になっていくにも、寛容で賢明な社会にしていくためにも、こどもへの偏見や思い込みに気づいていくことが大事だから、この日は、「こどもへのアンコンシャス・バイアスを知ろう」「こどもにアンコンシャス・バイアスを受け継がせないでいよう」の2つをお話しさせていただきました。
そうして、今回のテーマである「あるがまま」の真髄に触れていき、ラストは質疑応答の時間となりました。
こどもへのアンコンシャス・バイアスを知ろう
おとな対おとなのアンコンシャス・バイアスは、気づけていないのが、まだまだたくさんあるとは言え、少しは知れるようになってきましたし、
たとえば、豪快で簡単な料理を見て「男メシ」と言ったところ、指摘されて「それはアンコンシャス・バイアスだよ」と教えられたら、「ああ、そっかあ、そうだよね、今のは偏見だよね」と意識をかえていくことは安易にできます。
ところが、こどもへの思い込み、偏見は、なかなかそうはいきません。
こどもへのアンコンシャス・バイアスもやめよう! となったとて、こどもを「下」にみているおとな(タテの関係)では、そもそもこどもへのアンコンシャス・バイアスにどんなものがあるのか? 知る由もなかったりするのではないでしょうか。
なので、たくさんの例をあげて、(たとえば)
- こどもはお手伝いが好き
- こどもにはしつけが必要
- こどもは考えが甘い
- こどもは勉強が嫌い
- こどもは思ったことはなんでも口にする
- しっかりした子
- えらい子/お利口な子
- 生意気な子
- アイスやチョコよりも珍味やおつまみが好きな子どもに「シブいね」と言ってみたり
- 一人で本を読んでいたら「友だちと外で遊んだらいいのに」と思ったりする
- etc
一つずつに、どういうことか説明を加え、
次に、バイアスは大きく2つに分けられる話を具体的にさせていただきました。
こどもにアンコンシャス・バイアスを受け継がせないでいよう
アンコンシャス・バイアスをおとながこどもに向けたとき、こどもは抑圧されます。
上で例に出した「一人で本を読んでいたら“友だちと外で遊んだらいいのに”と思ったりする」というのは、友だちは素晴らしいもの、こどもは風の子元気な子、外で元気に遊び回るもの、という思い込みがあるんですよね。
また、こどもさんが読書することを期待している親さんは多いと思うけれども、読む本や量、ほかの物事とのバランスまで綿密に期待していたり。この期待は暴力に他なりません。
こどもに対するアンコンシャス・バイアスは、そういった期待(暴力)とも絡み合っています。
こどもになにか言い聞かせて、こどもがそれに従うことを善しとしているおとなには、言うことを聞くこどもに違和感や危機感は覚えないのかもしれないけれど、アンコンシャス・バイアスと期待は、こどもを抑圧していくんですね。
抑圧は、そのときのこどもを抑圧してしまうだけではなくて、その子自身、その子が生きていくこれからにも影響をおとす罪深いものだから、受け継がせたくないね、というお話しと、アンコンシャス・バイアスを受け継がせないための重要なポイントをお話しさせていただきました。
ありがとう
「人権を大切にし、みんなが力を合わせてまちづくりを進めるまち」を築くため、男女共同参画社会リーダー養成講座を催して市民の意識向上など推進に取り組んでいらっしゃる八幡市人権啓発課の長弓佳代子さんたち。
当日は、保育(シッター)はじめ、手話通訳、要約筆記を通して、わたしたちの話をきいてくださる参加者さんもいらして、ありがたく胸があつくなりました。
はじめて要約筆記をされているのを目の前で見たのだけど(しかも自分たちが話していることを)、要約筆記ってすごいね! 神わざだね:) 講演後は捨ててしまうとのことだったのでもらってきたー。↓↓
OHP(オーバーヘッドプロジェクター)または、OHC(オーバーヘッドカメラ)を用いて、透明のロールに、話し手が話していることを速記のごとく書いてスクリーンに投影されるの。
お越しくださったみなさん、ありがとうございました。
わたしたちのはなしをきいてくださり、ありがとうございました。
本を買ってくださったみなさん、ありがとうございました。
ここちよい楽屋のご用意を、ありがとうございました。
スタッフのみなさん、ありがとうございました。
佳代子さん、ありがとうございました。
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