新田サドベリースクールの映画『屋根の上に吹く風は』を観た他校の子どもたちの感想




こんにちは、AI-am(アイアム)のよっぴー、まりんです。

新田サドベリースクール(鳥取県智頭町)のドキュメンタリー映画『屋根の上に吹く風は』が公開されました。

今回は、新田サドベリースクール以外のサドベリースクール・デモクラティックスクールに通っているメンバー(生徒/子ども)たちの感想 を掲載します。

デモクラティックスクール(サドベリースクール)の元スタッフ、元メンバーでもあるわたしたちの感想はこちらの記事で書いています(一緒にこの映画を観た、現役スタッフ4人との談話や質問も載せています!)。



『屋根の上に吹く風は』を他のサドベリースクールの生徒はどう観る?

浅田さかえ監督『屋根の上に吹く風は』は、鳥取県智頭町にある「新田サドベリースクール」の約1年を追ったドキュメンタリー映画です。

日本のサドベリースクール・デモクラティックスクールが映画になるのは、はじめてのこと。
前回の記事では、わたしたちの率直な感想と、一緒に観た西宮サドベリースクール、デモクラティックスクールまんじぇ、デモクラティックスクール さいたま あみゅーずのスタッフの感想、および彼らへの質問を掲載しました。
https://ai-am.net/yanenoue

今回は、新田サドベリースクール以外のサドベリースクール・デモクラティックスクールに通っているメンバー(生徒/子ども)たちからの感想 を掲載します。

 

サドベリースクール・デモクラティックスクールを検討されている方からご相談を受けたとき、共通してお話しているのは、「サドベリースクール・デモクラティックスクールといっても各学校で空気やカラーが異なるから、検討中はいろんなスクールを見学してみるのがいいですよ」ということ。

前回の記事のスタッフ談話・質問と同様に、以下のメンバーたちの感想から、映画の中の新田サドベリースクールへの視線が深まると同時に、サドベリースクール・デモクラティックスクールのもつ幅がわかると思います。

デモクラティックスクール さいたま あみゅーず(埼玉県さいたま市)のメンバーたちの感想

(注)および()内は、オヤトコ発信所によるものです。

① スタッフに対して
  • スタッフうるせー。
  • 映画を見る限りでは、(メンバーが)頼んでもいないのに、スタッフが先回りしていろいろやっちゃってる感じがする。
  • スタッフが、まだ小さいから、初めてだから手伝ってあげるね、って言うところが多かった。なぜそう言うのか、理由がわからない。それは対等でないと思う。
  • まみちゃん(注:デモクラティックスクール さいたま あみゅーずのスタッフ)と比べると、いちいち口出ししすぎな感じ。
  • スタッフが「こうだったらどうするの」「あーだったらどうするの」とかうるさい。困ったら困ったでいいだろう。それも学びなのだから。
  • 草取りをやりたくない女の子に、お米を作る担当になったんだから、草取りもやらなきゃとスタッフが言っていた。義務を押しつけるのではなく、やりたくないならミーティングで相談できるよとか、そういうことを伝えたりはしないのか?
  • スタッフが、いつも遊びの中心にいるメンバーの能力を良いと思っていて、その能力はみんなにあった方がいい、と言ってたのが、違うと思った。スタッフ自身に(メンバーに)「こういう人になってほしい」という期待があってはいけない。
  • 何がスタッフの仕事なのか、スタッフそれぞれ考え方が違う。
    ようちゃん:子ども達が自由に学ぶのを見守ること
    さとちゃん:子ども達が自由に学ぶ場所を提供すること
    まさちゃん:(映画の中では)わからなかった
    あみゅーずにある「スタッフとは」みたいな、共通の考えがないのかな。

 

② メンバー(生徒/子ども)に対して
  • 困ったらスタッフが尻拭いしてくれるから(成功させてくれるから)大丈夫という雰囲気があった。
  • 何かやる時、スタッフに許可を求めるのはなぜ?
  • メンバーが「小さい子から」と言ってた。なんで小さい子からなのか、理由がわからない。(注:喫茶店の企画で、どの役割を担当したいかを決定する際のシーン。年齢の低い子から、やりたい役割を決めていいという流れ)
  • なんでスタッフとしてじゃなくて、お母さんとしてお金を借りにいくの? スクール中はお母さんでなくてスタッフでしょ?(注:喫茶店の企画のミーティングで、スクールからの予算では足りないためメンバーそれぞれがお金を出すことになった場面)

 

③ 保護者に対して
  • 保護者はなぜ不安なのか? 子どもの将来を心配していた。なぜ新田サドベリースクールに行っていて心配なのか? 心配なら、子どもと話し合えばいい。

 

④ 全体を通して
  • いちいちナレーションで誰々の娘とか、誰のお母さんとか出てるのが気になる。作り手がそうしてしまうのは仕方ないかもしれないけど、新田サドベリースクールのみんなが映画を観て、それは違うと言わないのはなぜ?
  • 退屈について。自分で何をするか決めなくても退屈ではないと思う。ていうか、自分でそれを選んだんだから、何とかなるんじゃない?
  • 環境はいい。見た目だけみたら新田サドベリースクールに行くかもしれないけど、体験に行ったら、あみゅーずに行くかな。
  • 子ども達だけのシーンがほぼない。
  • 新田サドベリースクールの思うサドベリースクール(デモクラティックスクール)とは何なんだろう?

 

⑤ あみゅーずで話し合ったこと

新田サドベリースクールはサドベリースクール(デモクラティックスクール)だから、それならちょっと違うのではないか? と思った。サドベリースクール(デモクラティックスクール)でなければ、そのままで問題ないと思う。そういうスクールなんだなぁって思うから。

映画の感想を言う中で、みんなで対等について深く考えてみた。あみゅーずは、子どもも大人も対等な関係であることは基本だし、とても大切に思っている。そしてそれはあみゅーず内だけ対等であればいいと思っているわけではなく、その対等な関係の大切さを、外にも伝えて広げていきたいと思っている。

しかし広がっていった場合、当たり前に受けていた恩恵が、なくなるかもしれない。例えば「年齢が小さいから」という理由で気を遣ってもらえる場面がなくなるかもしれないけど、それでも対等がいいと思うか? と話し合った結果、その理由での気遣いより、対等であった方がいいとなった。

 

西宮サドベリースクール(兵庫県西宮市)のメンバーたちの感想

(注)および()内は、オヤトコ発信所によるものです。

生徒A
  • (作中の米作り、田んぼに関する活動について)行きたくないなら、放っておいてほしい。もともと行きたいと言っていても、気分しだいで行きたくないこともあると思う。やりたくないのにわざわざ連れていくのはなぜ?
  • 名前紹介のところに、学年が入ってる。スクールの子どもたちが映画を見て、学年の表記に反対意見がないのが不思議。
    サドベリーには学年がないから、百歩譲ってたとえばその子の年齢とか書くのはまだいいけど、学年まで細かく書かなくてもいいと思う。
  • (作中の喫茶店について)子どもたちにもう少し計画性が必要。西宮サドベリースクールのミーティングなら全く通らない。
  • (作中の喫茶店について)予算が300円は安すぎる。(注:西宮サドベリースクールの場合、予算は年間300万円ほどとのこと)

 

生徒B
  • やりたくないことをやらされてる。田んぼのシーンの子どもたちは、やりたくなさそうにしていた。
  • 学年が入ってる。名前はあってもいいけど、学年はいらない。年齢も別にいらないと思う。

 

生徒C
  • 学校経営の細かなところが成立していない。会計が合わないことが何ヶ月も放置され、足りないのを全生徒で払うとか、わけがわからない。先に原因を見つけたほうがいい。
  • (地域の公立小/中学校と新田サドベリースクールの両方に並行して通っているメンバーがいることについて)学校を2つ通うのは違うと思う。小/中学校を掛け持ちで複数通う人はいない。サドベリースクールを習い事や塾のようなものとして捉えてるのかなと思った。
  • ミーティングで、スタッフが感情で喋っている。スタッフからの圧がかかって、意見も出てこなさそう。それはもう対等じゃない。学校のコンセプト上、それで大丈夫なのか?
  • 初めての映画だからなおさら、あの映画(新田サドベリースクール)がサドベリースクールだと思われて、全国の人が見るのは困る。

 

生徒D
  • サドベリースクールでは、スタッフと生徒は対等であるべきものとされているのに、ミーティングの場面でスタッフが中心になって物事を進めるようなことをしているのは引っかかる。
  • 喫茶店を作るシーンで、みんなでお金を出すという話が飛び交っていた。新田サドベリースクールにもお金(予算)がちゃんとあるはずなのに、みんなから出させてるのはサドベリースクール的におかしいんじゃないかなと思う。(注:作中では300円の予算がスクールから出たが、それでは足りないため、喫茶店の企画に参加したメンバーでお金を出し合うことになった)
  • (中学・高校の受験に関するシーンについて)受験をするのは悪いことではないし、2、3人いてもおかしいとは思わないけど、受験をしなければいけないんだと視聴者側が勘違いしたり、間違った情報を受け取っちゃうんじゃないかなと思う。(注:受験するメンバーについての映像量はお米作りや喫茶店の企画などとそれほど変わりはないが、サドベリースクール卒業生の進路について、作中では一条校を受験をするパターンしか提示されていない)
  • 全体的にスタッフがやっているな、と思う。喫茶店のように、なにかをするにあたっては、通常ミーティングで生徒たちが(主体となって)意見を言ったりしてそれをやるけれど、新田サドベリースクールではスタッフが発言しているシーンが多い。それだと生徒たちは言いづらい空気になるというか、スタッフのほうに引っぱられていくような感じがした。スタッフが先頭に立って進んでいっているような感じ。
    スタッフは意見を言うなということではないけれど、中心は生徒たち。生徒たちの意見がまったくなければスタッフが発言してもいいと思うけど、はじめからスタッフがばんばん入っていくと生徒は発言しづらいので、スタッフが発言を少し控えて、生徒が発言しやすいようにすればいいんじゃないかと思う。

 

デモクラティックスクール まんじぇ(愛知県一宮市)のメンバーたちの感想

生徒A
  • あの建物がいいなあと思った
生徒B
  • 田んぼや雪がいいなあと思った

 

☆ 他校からの感想も、届きしだい追記していきます!

『屋根の上に吹く風は』上映・関連イベント情報

『屋根の上に吹く風は』より

『屋根の上に吹く風は』は、2021年10月2日より全国で順次公開予定です。

東京

愛知

大阪

京都

 

ポレポレ東中野では、公開を記念して 舞台挨拶&トークイベント も予定されています。

10月2日(土)・3日(日)は、映画にも登場している鈴木日向さん(新田サドベリースクール元メンバー)、長谷洋介さん(新田サドベリースクール現役スタッフ)、監督の浅田さかえさんによる舞台挨拶。

そのほかにも、新田サドベリースクールのメンバーたち、教育学者・多様な学び保障法を実現する会顧問の汐見稔幸さん東京サドベリースクールのメンバーたちと同スクールのファウンダー・代表理事である杉山まさるさんなど、さまざまな関係者と浅田監督のトークイベントも連日行われます(日程などの詳細はこちらをご覧ください)。

各最新情報など、『屋根の上に吹く風は』公式サイトはこちら
https://www.yane-ue.com/

 

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