こんにちは、AI-am(アイアム)の 吉田 晃子 です。
親と子の信頼関係を構築していくにはどうすればよいのか?
前編、『 親子の信頼関係を築くためにはどうしていけばいいのか? そもそも「信頼関係」って何? 』のつづき、
今回は後編、親と子の信頼関係を構築していく手法を書いています。
ツール的手法
本気でするものは、子育てだって何だっておもしろい!
まりんさんと、ねこ( https://wagahaiha.com )との信頼関係が紡がれていく様をまざまざと見せつけられた時間から教えられたことのつづきですね、
親と子の信頼関係を築くためには、どうしていけばいいのか。
[box class=”pink_box” title=”ツール的な手法”]
- ふれあう
- まなざし
- おしゃべり
- 他者の存在
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これね、「親と子」ではなく、
「恋のはじまりの好きな人」に置き換えるとわかりやすくなると思うんです。
ふれあう
そう! むずかしく考えなくっていいんですよ。
大好きな人とのラブラブだったときを思い出してみて。
ほら、こういう頃あったじゃないですか? ↓↓
抱き合ったり、手をつないだり、じゃれ合ったりすることで、
● 安心して
● あったかい気持ちになって
● ここちよい気分になって
● 相手を愛おしくおもえて
● しあわせに満ちて
● 生きていることがうれしくって
信じる愛は「ここ」にあって、「ここ」にはいつもやわらかな光があるんですよね。
赤ちゃんとは、時間のゆるすかぎり、抱っこしあうの。
赤ちゃんの抱っこって、親のほうが一方的に抱っこしてあげてるんじゃないじゃないですか。
赤ちゃんを抱きしめているとき、それは、親も赤ちゃんに抱きしめられていますよね。
ふれあっていると、
おだやかになる、というものをもらえる。
抱くために、仕事の手をとめて、赤ちゃんに時間をさくのに、
不思議。逆に、時間をもらえる。
おだやかになる、というものと、いただいた時間をめぐむと、
愛の循環がはじまる。
そうやって、繰りかえされる愛の循環は、抱き合えば、抱き合うほど、安心を深め、人と人を強くつなげます。
歩くようになったら、ひざの上や、あぐらをかいた上にも座ってもらってね。
保育園や幼稚園などの降園時のハグもいいですよね(もちろん就学年齢以降だって!)。「おかえりなさい」って言いながら、両膝ついて、両手いっぱいにひろげて、ムギュ〜〜してました、いっつもわたしも。
思春期の子どもとだったら、ナイスなことや、ごきげんなことがあったときに、ハイタッチしてよろこびあったり。
ムギュ〜や、(ふつうの)ハグ、ハイタッチなどのふれあう行為は、親のほうからやめなければ、子どもがやらなくなるまで続けられます。
わが家でも、うれしいことがあったときなど、今でもそのたびハグやハイタッチを交わしては、キャッキャ言い合っています。息子とも。
まなざし
ふれあう、とおなじぐらい、もしくはそれ以上に大事なのが、まなざしです。
恋人時代をまたまた思い出してみて!
抱きしめながら「愛しているよ」と言われたとき、相手を信じられたのは、見つめる瞳にうそがなかったからじゃないですか?
どんなに抱き合ったり、手をつないだり、おしゃべりしていたって、「心 ここにあらず」なら、I LOVE YOU は翳りゆきます。
口や耳はうそをつくけれど、目は正直です。
まなざしは、単なる身体の動きではなく、心の状態を映し出す行為。
だから、まなざしは、ハートを開くんですよね。
おっぱいをあげているとき、、、
こころが満たされるまで、抱っこしているとき、、、
澄んだ目をした子どもに、まなざしは決定的なものとなります。
なぜなら、清く尊敬のこもった目は、自分が見る目で見られていると感じ、自分が愛するように愛されていると感じるから。
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おしゃべり
大好きな彼/彼女とはじめてのデートのとき、どんな話をしました〜?
わたしは覚えていないけど、少なくとも、いきなり何か(服装だったり、運転のしかただったり、、、)批判したり、命令したり、教えたりはしなかった、はず。
だってそれは「おしゃべり」じゃないもん。
おしゃべりは何時間でもつづくもの。質問(宿題したの? だったり、お風呂はいったの? だったり、、、の干渉)は数秒でおわるもの。
「ふれあう」とおなじで、おしゃべりもまた、
● 安心して
● あったかい気持ちになって
● ここちよい気分になって
● 相手を愛おしくおもえて
● しあわせに満ちて
● 生きていることがうれしくって
どんな小さなことでも、おしゃべりのきっかけになるものです。
伝えなければいけない用件なんてなくて、雑談や共感、傾聴をくりかえしながら、ただなんとなく、相手とつながりたがっている言葉たちが、宙を行き来します。
赤ちゃんとなにを話すの?
思春期の子どもとどうやっておしゃべりを楽しむの?
なんて思うのなら、相手を、はじまったばかりの恋の恋人だとおもってみて ☆.。.:*
なんてったって 好きの威力はすごいんだから!
自分が話たいことを話すような愚行は犯さないし、話しかけられたときに、うっとおしそうになんてしないじゃないですか。
聞き返すときに、詰めるような物言いだってしませんよね。
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むだな時間を過ごすのは、慣れないとむずかしいでしょうが、楽しんでむだにした時間はむだじゃなかったです。 ↓↓
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他者の存在
信じることは愛すること。
信頼は愛の最初の一歩。それは親と子においてもおなじ。
だから、子どもを完全に信頼することは喜びなんです。
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不安や恐怖を抱くのは、自分自身への信頼が欠如しているから。まずは、自分の能力を信頼しましょう!
とはいっても、そうは簡単にいかない。
赤ちゃんとふたりっきりの部屋で、、、
とか、仕事から帰ってきて、、、
聖なるまなざしでもって、子どもが満足するまでふれあい、やさしく語りかけるには、
聖なるまなざしでもって、あなたが満足するまでふれあってくれて、あなたにやさしく語りかけてくれる人なり、環境がいります。
ひとりでできることを二人がかりでやる。
『 ひとりでは生きられないのも芸のうち (文春文庫) 』という本があります。この著者 内田樹さんは本書で、
自立は「その人なしでは生きてゆけない人」の数を増やすことによって達成される。と主張されています。
「I can not live without you」の you の数をどれだけ増やすことができるか、それが共同的に生きる人間の社会的成熟度なのだ、と。
結婚、メディア論、ナショナリズム、フェミニズムなどなど、内田さんの視点を幅広く、社会を模索する刺激的な一冊です。↓↓
自立は孤立することではないんだから、誰かに頼れるような環境をつくることが大切だと思うんです。
他人に迷惑をかけてはいけません、と言われて育てられた方は、それが当たり前だと思って大人になっちゃうけれど、他人に迷惑をかけないで生きるなんて無理だからね。
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管理のないところに信頼はある
無理をするんじゃない。素直であれ!
子どもと信頼関係を築いていくためには、親であるわたしたち大人にも、特定の他者との信頼できる関係が必要だ、とわたしは思っています。
何かあっても大丈夫だ、と安心できる愛の中にいてはじめて、自分を信頼できるようになるのだから。
[aside type=”boader”]この記事を書くきっかけとなった、まりんさんと吾輩さんとの信頼関係が紡がれていく様。
窓の外からきこえてくる音(パトカーだったり、ゴミ収集車だったり、雨や風の音だったり)や、トントントンと台所で野菜を切る音がなんの音なのか、逐一丁寧に吾輩さんに話している彼女。
においを嗅げば、それはカレーだと言い、カレーとはどんな食べものか、、、を細かく教える。
ブラシが来たときだって、そうだった。>>> https://wagahaiha.com/brush
いつだってその声はやさしく、まなざしはハートを全開にする。
そうやって紡がれてきた信頼関係は、
わたしたちが今いちばん口にしているであろう「愛しているよ」のことばを、吾輩もまた、わたしたちに言うのである。
(ねこって、あんなにも おしゃべりするとは知らなかった〜)[/aside]
今日の本
あんた、ご飯食うたん? 子どもの心を開く大人の向き合い方/中本忠子
子どもは信頼できる大人を見抜いている。子育てや親子関係に悩むあなたへ。約40年にわたり、居場所のない子どもたちに手料理を作りつづける、広島のばっちゃんから心に効くメッセージ。
2017年1月7日放送 NHKスペシャル「ばっちゃん~子どもたちが立ち直る居場所~」などTV放送で大反響! 2016年吉川英治文化賞、2017年に第26回ペスタロッチー教育賞を受賞。