こんにちは、AI-am(アイアム)の 吉田 晃子 です。
旅先でバスの出発を待っていたときの動画を撮られていたことで、
ふと、旅を楽しむことと、子育てを楽しむことは似てる なあって思った話です。
子育てなんて、笑われながら楽しもう。
その秘訣って、公の学校とデモクラティックスクール(サドベリースクール)の違いとも共通するしね。
乗合いバス
部屋の居心地がよすぎて長居していたトビリシからやっと尻をあげ、アルメニア(エレバン)に向かおうとバスの出発を待っていたときのこと。
あ、バスといっても
↑↑ こういうのではなく、
こういうの ↓↓
ようは車ですね。
これは乗合いバスで、旧ソ連地域では「マルシュルートカ」と呼ばれるそうです。
乗合いバスは、人数が集まったら出発します。
出発時間がきても、人数が集まらないと出発しません。
※ 海外ではよくある乗合い。人数が集まるまで出発しないけど、逆に人数が集まったら定刻より早くっても出発しちゃいます。
そのため、定刻に間に合うようにバスターミナルに来たのにバスはもう出たあと… なんてこともざら。
予定は未定
オフシーズンの旅は空いていて良いことずくめなんですが、乗合いバスを利用するときは空いているがゆえ、ことさら完璧な予定は組めません。
わたしたちが乗ったときもドライバーのおじさんは言ったんです。「9時に出発する!」って。
シーズンオフとはいえ、たまたま数人の団体が乗ったりして満員になっちゃうことだってあるから、早めにバスターミナルにやってきたふたり。
時刻は8時すぎ。
エンジンのかかっていない(暖房のない)冷たい車のなかで、9時を待ちました。
出発する気配はありません。
だってね、わたしたち以外だれも乗ってこないもん。
旅のおもしろさ
9時半が過ぎ、
10時が過ぎ、、
11時が過ぎ、、、
もうトイレにいくお金すら残っていない(海外ではトイレは有料)。
出発を待っているあいだ、とにかく寒かったんですね。
寒さのあまり、こんな歌を歌い出すよっぴー ↓↓
知らぬ間に撮られていた動画でありますが、
このあと、ひとり言のように「旅が好きじゃない人からしたら、旅のなにがおもろいねんって話だろうね」っていうつぶやきが出て、ハッと思ったんです。
ああ、旅を楽しむおもしろさと、子育てを楽しむおもしろさの秘訣って、これかあって。
子育てと旅は似ている
「旅のなにがおもろいねん笑」って言ったけれど、自分が思っているストーリー通りにならないときに、
なんでやねん!って思うか、
おもろいって思うか、
まあいつか着くんやろって思うか。
そういうのは子育てとすごく似ていて、子育てがしんどいとか、イラつくとか、そんなふうに思って疲れちゃうときって、自分のなかでゴール設定というか、OKラインというか、先に脚本みたいなのができあがっていて、その通りにいかないからイラつく。
他者がいるのにふたりを生きないで完璧を求めたり、文句を言って相手に罪悪感を与えたりして、いじわるしながら。
変えられるのは自分だけ
旅も、そんなふうに思っていたらイラつくと思う。
「9時に出発する」と言ったおじさんに腹を立てたり、文句を言うより、9時に出発しなかった場合、自分はどうするのか?
何時までなら自分は待つのか? 待てるのか? 最悪の場合を想定すればいい。
そこに生じる怒りや不安はなんなのか? なんでなのか? 自身に問えばいい。
寒いだけなら歌えばいい、笑(歌のあと、靴下と肌着とシャツをさらに着込んだ)。
(自分にとってだけ都合のよい)思い通りにいくようになんとかするというより、どうなるかわからない一寸先の未知を楽しむのが旅だと思うし、一寸先の未知を楽しめるのなら、旅も子育ても、それはそれはおもしろい。
共通すること
AI-amの吉田晃子・星山海琳の共著本 『小さな天才の育て方・育ち方 – 小・中・高に通わず大学へ行った話』のなかで、
当時小学生だった海琳さんが担任の先生に、公の学校と、デモクラティックスクールの違いを訊かれて、「ツアーでいく旅行と、個人でいく旅との違いかな」とこたえたことを書いているページがあります(旅先でいま手元にないから何ページかわからない)。
ツアーでいく旅行にはゴールが先に設けられている と。
子育てが大変にかんじたり、しんどくなるときは、旅ではなく、旅行をしているのかもしれません ね。
デモクラティックスクール(サドベリースクール)にマニュアルはありません。「常識」も通用しません。
ただただ、自分を見つめざるをえない場所。それは、子育ても、旅も、おなじです。
子育てと、旅と、デモクラティックスクール(サドベリースクール)の共通していることは、今日を愛していること。
子育てを楽しむ秘訣は、自らの「いま ここ」(その積み重ねが人生になる)を楽しむことかなと思います。
※ バスはその後トトんと人が乗ってきて満車で出発し、ぎりぎり暗くなりきる前にアルメニアでの宿にチェックインすることができました。