こんにちは、
AI-am(アイアム)の よっぴー です。
ゲームやYouTube、スマートフォンの使用時間をはじめ、お出かけの時間やおふろに入る時間、寝る時間、、、今度の休みはどこに行こうか? なにをしようか?
家事分担(お手伝い)はどうする? アレはどーする? コレはどうする? ひとつ屋根の下で暮らす者どうし、ルールや約束が日々たくさん発生します。
それを親が一方的に決めてしまい、こどもには従わせる従来のタテのやりかたではなく、ヨコのやりかたで親と子で話し合って決めていくのがいい! こどもと話し合って決めていきたい! という親さんが、言われます。
「話し合って決めたのに、こどもはルールをちっとも守らないんですー!」
「どうしてこどもはルールや約束を守らないんでしょうか?」
「どうしたら、こどもがルールや決まりごと(約束)を守るようになりますか?」
そこで今回は、
どうしてこどもはルールや決まりごと(約束)を守らないのか?
どんなふうに/どんな話し合いをしたら、こどもはルールや決まりごと(約束)を守るようになるのか?
「話し合った話し合い」と「話し合ったつもりの話し合い」の3つの違い
について書いています。ぜひ、参考にしてみてください。
もくじ
「親と子で話し合って決めたのに、こどもはちっとも守らない」!
ゲームやYouTube、スマートフォンの使用時間を、親が一方的に決めたのではなく、こどもと話し合って決めた。
なのにこどもは、
- ゲームの時間を守らない
- YouTubeをずっと見ている
- スマートフォンをいっつも手にしている
- TwitterやLINEをずっとしている
てなことって、どこのご家庭でもアルアルではないでしょうか。
ゲームやYouTube、スマートフォン以外にもたとえば、
浴槽洗いはお兄ちゃんの分担だと決まったのに、(あなたが仕事から帰ると)やっていない。
お米をしかけておくのはお姉ちゃんの分担に決まったのに、すっかり忘れている。
お弁当箱は台所に出しておくことや、洗濯物は洗濯カゴに入れること、自転車は車庫の端っこに止めること、etc、
どれもこれも、親と子で話し合って決めたのに、こどもはルールや決まりごと(約束)をちっとも守らない。
そんなとき、どうすればいいのでしょうか? それって、どういうことなんでしょうか?
決めたルールや約束をこどもが守らないときは、また話し合う。ただし…?
親と子が話し合って決めたにもかかわらず、こどもはその話し合いで決めたルールや決まりごと(約束)を守らない。そんなときは、
いたって簡単! もう一度、話し合えばいいですよね。
ただし!
但しなんです。ここで「但し」が付くのは、ここがとっても肝心だから。
もう一度こどもと話し合えばいいのだけれど、前回と同じような話し合いでは、今回もまた結果は同じようになってしまいます。
それはどうして?
ちゃんと歯磨きできてますか?
ゲームは1時間(または2時間や3時間)という決まり、
YouTubeを見るのは勉強をやってから、
スマートフォンを使うのはリビングのみ、、、
といったルールや、浴槽洗い、お米をしかけておく約束ごと、、。
ほかにも↓↓たくさんありますよね。
- 「勉強がんばる」と言ってがんばらず、今度のテストなどで結果が出ていない
- 宿題終わってから友だちと遊ぶことになっているのに、夜になってから宿題している
- お世話をするという約束で犬や鳥を迎えたのに、ぜんぜんしない
- 18時になったらゲームをやめる約束なのに「もうちょっと」と言ってやめない
- 兄弟姉妹と仲良くすると約束したのにけんかばかりする
- 明日は学校に行くと行ったのに行かない
- 昼夜逆転をなおすといったのに朝起きてこない
- ごはんのときはスマホやテレビを見ないと約束したのに食べながら見ている
- 今日はなにも買わないという約束でスーパーに行ったのにあれ欲しいこれ欲しいとだだをこねる
過去の記事「約束を守らない子ども」から「話し合う親と子」へ より
どうして、もう一度こどもと話し合っても、前回とおんなじような結果になってしまうのか?
どうしてこどもは、今回も約束や決まりごと(ルール)を守らないのか?
例にも挙げたものごとのアレコレを、親のほうは話し合って決めた、と思っている。
でも実のところは、話し合ったつもりなだけで、話し合いにはなっていなかったから、なんですね。
こんな経験があるかたも多いのではないでしょうか。
虫歯ができて歯医者さんに行って、、その際に歯磨きのしかたを教えてもらってはじめて、
「わお、自分はこれまで朝晩ちゃんと歯を磨いているって思っていたけど、その磨き方って、磨いている(磨けている)つもりなだけでちっとも磨けていなかったんだあ〜」
って、あれ。
話し合っていたっていうのも、それといっしょなんですね。
磨いていたつもりの磨き方だった ➡︎ つまり、磨けていなかった ➡︎ だから、虫歯にもなった
これと同じように、
話し合っていたつもりの話し合いだった ➡︎ つまり、話し合えていなかった ➡︎ だから、こどもは約束やルールを守らない/守れない
ってことなんです。
だったら、ですよ!
教えてもらった歯磨きのしかたで今日から歯磨きをしていけばいいように、こどもがルールや決まりごとを守れる話し合いにしていけばいいだけのこと!!
磨いたあとと同様、話し合えたあとというのは、親も子も、すっきりさっぱりゆったりするんです。
話し合いのしかたを知っているか、知っていないか
「話し合った話し合い」と「話し合ったつもりの話し合い」の根本的な相違は、話し合いのしかたを知っているか、知っていないか、です。
このことはあまりに盲点で、多くのおとなは見落としがちです。
当オヤトコ発信所が、以前「ヨコの3部作」の勉強会を開催したんですね。
そのうちの1回目、話し合いについての勉強会(動画でいまも見ることができます!)に参加された方が言われたこと、
「お互いに無免許で車を運転してたようなもんやったんや。だから衝突してたんや」。
これがとても印象に残っています。
この方は以降、運転の経験をつんでいくことで、待つところや、ゆずるところもわかるようになり、こどもと意見がぶつかることはあっても、「話し合いにならない」ストレスはなく、心地がいいとおっしゃっていました。
ひとつ屋根の下で暮らす者が、お互いに心地よく過ごしていこうとする中では、実は話し合いって、たっくさんあるんですよね。
外食しようとなっても、じゃあなに食べる? どこに行く? てな具合に。
なのにわたしたち多くのおとなは、知識や技術がなくても運転できる/運転できていると思い込んでいるんです。
「話し合った話し合い」と「話し合ったつもりの話し合い」の3つの違い
次に、「話し合った話し合い」と「話し合ったつもりの話し合い」には、3つの違いがあります。
「話し合った話し合い」 | 「話し合ったつもりの話し合い」 |
親も子も対等な立場 | 親がボスになっている |
自分(親)の感情や意見を話す
|
自分(親)が感情的になる |
先に答え(結論)を用意していない | 親が先に答え(結論)を用意している |
親も子も対等な立場/親がボスになっている
話し合いをしていて、親と子がケンカになるのは、「話し合い」ではなく「言い合い」になっているからです。夫婦間でのケンカもそうですよね。
また、こどもと言い合いにならない=話し合えている、というわけではなくて、ケンカもできないほど「(親による)押しつけ」になっているってこともあります。
そんなとき、こどもは親の存在に恐怖心をもっています。
親にびくびくしていたら(対等な関係でなかったら)、当たり前だけど、こどもは本当にところを話すことができません。
会社やチームのボスなら、部下やメンバーはその人の能力を尊敬していたり、価値を理解しています。そうでなければその会社やチームを辞めることだってできます。
でも、親は尊敬されてはいけないし、親は尊敬されたら終わりなんです。
自分(親)の感情や意見を話す/自分(親)が感情的になる
たとえば夜、あなたが仕事から帰ってきて、こどもが遊んでいる。
これからお米をしかけて、ご飯を用意して、お風呂を洗って、洗い物をして、明日の準備をして……、と、帰ってきても毎日ゆっくりできない。
そのことに困っているとする。
だから、こどもに協力してもらいたい、と思うとする。
なので、わたしはこういう状況で、こんな気持ちがあるから、そのことについて話し合いたいんだけど……と、自分が帰宅してからの家事に困っていること、協力してもらえたらこんなふうに助かるんだということを、相手に伝わるように話していきます。
そんなとき、お母さん/お父さんがちょっとでも感情的な言い方をすると、受け手としては、同じくらいの勢いで反発するか(→言い合いになる)、怖くて黙りこむか、バカらしくなって黙りこむしかなくなります。
「あんたらのために働いてんねんぞ、そやのに帰ってきたらあんたらはなにをのんきにゲームしとんねん」
「遊んでるんやったらお風呂ぐらい洗えるやろ!」
こんな感じで決まった「お風呂はお兄ちゃんが洗う」というルールが守られないのは、当たり前です。
先に答え(結論)を用意していない/親が先に答え(結論)を用意している
親と子の関係が対等で、親の存在にこどもは恐怖心を抱いていない。
そして親は率直に自分の困っていることや、してもらいたいことを話していく。
その中で、「お風呂はお兄ちゃんが洗う」のはひとつの提案にすぎません。
親がそういう提案をしてみても、「それやったらご飯作るほうにするわー」「洗い物のほうがいいな」、はたまた「朝、お母さん/お父さんが仕事に行く前にお風呂を洗ったらええんちゃう? その時間帯でわたし/ぼくが出来ることするわ」。
などなど、こどももまた、たくさんの提案をします。
じゃあ、どうしようか? どうする? ここからが話し合いです。
この話し合いにおいてはじめて決まった答え、約束ごとやルール。
それは、最終的な結論に至るまでのプロセスを一緒に作っているから、守れるものになります。
怒られるからやるんではなく、ひとつ屋根の下で暮らしている者どうしお互い協力していこう、という感覚をみんなが持っていれば、守れないもの、守りたくないものには、こどもだってはじめから同意しません。
結論が用意されていると、話し合いにはならないんです。
いくら穏便に話しても、それは強要や強制です。結局はいかにして親の考えを押しつけるか、になってしまいます。
「おもちゃを片付けなさい」というのもそうですよね。
「おもちゃが出っ放しになっているのがこんなふうにイヤだから改善したい」ではなく、「どうやっておもちゃを片付けさせるか」が前提になっている。
約束やルールを話し合って決めるときに肝心なのは、誰もが守れる約束やルールをつくるということです。
[box class=”green_box” title=”オヤトコ発信所の勉強会「話し合ったつもりになってない?」” type=”simple”]
話し合いについての勉強会(「ヨコの3部作」の勉強会)では、「話し合った話し合い」ができるために欠かせない12コの原則や、コツも知ることができます。
衝突ばかりで話し合えないストレスからフリーな生活をおくろー!
子どもとのお出かけは “たいへん” 、子どもが家にいて “しんどい” から抜け出そう!
こちらから、話し合い・ヨコの関係・愛することについての勉強会3部作の詳細が見れま〜す。
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年末年始がたのしいものでありますように。メリークリスマス:)