「子どもが学校に行かないことについて、自分の信念がブレたりすることはありませんでしたか?」

こんにちは、
AI-am(アイアム)のよっぴー、まりんです。

「子どもが学校に行かないことについて、自分の信念がブレたりすることはありませんでしたか?」というご質問にお答えしています。

信念がないからブレない

ご質問
子どもが学校に行かないことについて、自分の信念がブレたりすることはありませんでしたか?

(動画より)
よっぴー:

な……ない、ない。あのね、ないんです。ごめんなさい、謝ることじゃないんだけれども(笑)、あのね。こどもが学校に行かないっていうことに対するわたしの信念っていうものが、ないんです、ないんですっていうか(笑)、ないんですね。

たとえば、「庭に一本の木があります。風が吹いたらその木が揺れませんか?」っていうのは、その木があるから揺れませんか・どうでしたか、ってなるけれども、その木そのものがないのね。

ないってことは、風が吹こうがお日さまが差そうが雪が積もろうが、その木がないから、ない。ないよね。そういうふうに、信念があるからブレるんじゃないのかな? って思いました。

で、これもし逆でね、仮に親がどこかの企業で働いてました。その企業をやめるってなりました。こどもが、その親に対して持ってる信念がブレるかっていうたら、たぶんこどもに聞いたらこどもは意味不明だと思うくらい、そんなのないと思うのね。

一緒なんですよ。そういった信念っていうものはなにもなくて、だからブレたりとか、そういったものがなかった、ないです。それが答えです。

「信じて待つ」について

こどもさんが不登校をしている、その親さんに向けて言われる「信じて待ちましょう」
この「信じて待つ」がわたしは大嫌いです。大嫌いというか、大怖い。

仮に、あなたはいま不出社(出社拒否)をしているとします。
そんなあなたを心配した親に、あなたはこう言われます。「だいじょうぶよ。お母さん/お父さんはあなたを信じているからね。信じて待っているからね」と。

えっ? なにを? っておもいませんか。
なにを信じるって? なにを待つって? ってなりませんか?

この「信じて待つ」のメッセージは、成績バツグンで出世街道まっしぐらを歩んでいるときや、順風満帆なときには言われないんですよね。「だいじょうぶよ。お母さん/お父さんはあなたを信じているからね。信じて待っているからね」とは。

ということは、この「信じて待つ」には、いまのあなたはマルじゃない、いまのあなたではダメだ、というメッセージが含まれています

「いまのあなたはダメだけど、だけどもお母さん・お父さんは、あなたが、お母さん・お父さんが善しとするあなたになるって信じているわよ、その日がくるまで見捨てずにいつまでも待つからね」。

いやはや、そんなんだったら、とっとと見捨ててもらったほうが、どんだけ気がラクかって話ですが ^^;

信じて待つは期待なんですよね。
そして期待は暴力です。


また、こういう言い方をする場合があります。
Aでもいいし、Aでなくてもいいよ、というやつです。

以下は、田中茂樹さんの著書『子どもを信じること』からの引用です。

 親自身がそれとは気がつかずに、指示や命令をしてしまっていることもあります。その代表的なものが「◯◯しても良いし、〇〇しなくても良いし」というものです。

【例】不登校の女子高校生の母親。娘に「疲れているんやったら休んだら良いし、行きたかったら行ったら良いよ」
「行っても良いし行かなくても良いし、あなたの好きなようにしたら良いのよ」などと声をかけている。

 親にしてみれば、指示はしていないつもりなのです。けれども、子どもは指示されているように感じます。だって、本当に好きなようにして良いのなら、なにも言わなければ良いのです。
 それまで小言を言われ続けて親の顔色を読む癖がついているような子どもなら、「好きなようにしたら良いのよ」なんて言われたって、そんなことよりもなによりも、自分がどうすることを親は望んでいるのか、必死になって読み取ろうとするでしょう。そして、「〇〇しても良いよ、〇〇しなくても良いよ」のうち、親が望んでいる方を探り当てて、そちらに従おうとするかもしれません。
 このような言葉をかけてしまう親の問題は「子どもを信じて待つことができない」という点にあります。「〇〇しても良いよ、〇〇しなくても良いよ」という声かけは、「どちらかに決断せよ」という命令です。

田中茂樹『子どもを信じること』p.237



『子どもを信じること』では、不登校は勇気ある行動であることや、勉強よりも大切なこと、叱りすぎることの危険性、親が子どもを守るということ、また、子どもをやる気にさせるコミュニケーションなど子どもの話を聞くときに注意したらよいことや、子どもに失敗させまいとして、親が子どものことにいろいろと手を出したり、子どもの行動を制限したりすることにはどのような問題があるのか、「子どもを信じる」という方針に基づいた育児の具体的な方法が提案されています。

[amazonjs asin=”B009SXD2AA” locale=”JP” title=”子どもを信じること”]


本書に書かれていることは、どれもこれもその通りだなぁと思います。
親がしあわせかどうかなのではなく、こども「が」しあわせかどうか。わたしも強くそう思います。

ただ、要となる子どもを信じるということについては問題をかんじます。

田中茂樹さんは『子どもを信じること』のなかでこう言われます。(赤線はわたしが引きました)

 子どもを信じるということは、都合よく考えて放任することでないのはもちろん、見守っていれば失敗しないだろうと信じるのでもありません。そうではなく、失敗するかもしれないけども、失敗してもまた立ち上がる強さを持っていると信じるのです。自分の子どもは信じるに値する子だ、大事にするのに値する子だと信じるのです。親から信じてもらえることこそが、子どもにとって決定的に大切な勇気の源になります。

田中茂樹『子どもを信じること』p.152-153



この「失敗してもまた立ち上がる強さを持っていると信じる」は、他のページでも何度となく書かれているのだけど、田中茂樹さんがいう「信じる」は、つまるところ上述の「信じて待つ」だなって思います。親の「善し」がそこにあります。

なにが失敗なのか、なにをもって失敗とみなすのか、、立ち上がる強さを持っていると信じることは、その強さをもてない状況のこどもはどうみなされるのでしょうか? 信じて待つのでしょうか?
信じるときというのは、負の状態があるから信じるのでしょう。

以前、講演会でお話しさせてもらったときに、あるお母さんが言われていました。
「この子は不登校だけど大丈夫! って信じたかったんです。不安を打ち消すために、信じてるって言い聞かせてた。でも大丈夫でも大丈夫じゃなくてもどちらでもいいんだ!って思うようになりました」


ブレるのは、目指すゴールがあるから。
ブレるときというのは、未来を生き、信じて待っているもの(信じて待っていたいもの)があるときじゃないのかな。

だから、「ブレなくしよう」「どうやったらブレなくなるか」なんじゃなくて、「あ、ブレたな」「ブレてるな」っておもったそのとき、自分はなにを期待してたんだろう? と自分の内を観ていくようにしていくのはどうかな、と思いました。

ちなみに、こどもであるまりんさんは(2つめの引用箇所に対して)こう言っていました。

「こわいこと言うなあ~、これやったら信じてもらわんでけっこう!」
「親がこれまでのクセを変える手段のひとつとしてこういうふうに考えてみるのは勝手やけど、それをこっち(こども)に向けやんといてほしいわ」

ご質問を受け付けています!

ご質問は、投げ銭制(300円〜)で受け付けています。以下の「質問する」からPaypal.Meへお進みください。

ご質問はこちらから

以下の「質問する」をクリックすると、Paypal.Meの画面へ移行します。
「送信」をクリックし、投げ銭の金額(300円〜)と、「メモを追加」欄にご質問をご記入ください。
Paypalアプリをご利用の場合は、「メッセージを追加」欄にご質問をご記入ください。
☆ メッセージとご質問を区別するため、すみませんがご質問の場合は冒頭に【質問】と書いてもらえると助かります!

☆ すべてブログでお返事します。メールなど個人的にお返事することはできませんのでご了承ください。
☆ お名前等の個人情報を除き、ご質問の本文はブログにて公開いたします(年齢や背景などは、可能な範囲で具体的に書いていただけると、詳しくお答えしやすくなります)。
☆ いただいたご質問には順次お答えしますが、タイミングによってはお時間をいただく場合があります。
☆ どうしても答えられない質問・答えたくない質問の場合は、答えられない・答えたくないという形でお答えします
☆ キャンセルおよびご返金はいたしかねますので、ご了承ください(オヤトコ発信所都合の場合を除く)。
☆ ご質問を記入しないまま投げ銭を完了してしまった場合は、その旨とご質問を お問い合わせフォーム または aiam.life365@gmail.com までご連絡ください。

投げ銭はこちら

Paypal.Meの画面を移行後、「送信」よりお進みください。
金額はおいくらでも、と言いたいところなのですが、手数料が差し引かれてしまうため、すみませんが300円〜でお願いします。

この記事がよかった役に立ったオヤトコ発信所を支援したい・応援したいと思ってくださった方は、よろしければ投げ銭をお願いします!

心の支えにさせていただくとともに、これからの活動に役立てていきます。