子どもの背中を押すときのポイントと本音を聞く1つのコツ

amam
こんにちは、

AI-am(アイアム)
よっぴーまりんです。

 

学校に行くと言いつつ、欠席続きで単位が危うい。そんなとき、こどもの背中を強く押すのは、どうなんだろう…? とご質問をいただきました。

わたしたちの思う「背中を押す」にまつわるポイントと、忘れてはいけない「こどもの本音」を聞くコツをお答えしています!

本人の選択と、親の接しかた

先日開催したオンライン勉強会、「引き出す親・寄り添う親 - 子育てとはこどもとの関係を築くこと」にて、以下のご質問をいただきました(レポートはこちらです! https://ai-am.net/200912ev-report

 

次男は中高一貫校で中学は行かず、でも高校はその学校に残るという選択をしました。(行きたい大学があり、そのための選択肢の中ではベターだったようです。)

コロナ禍でオンラインでしたが、オンライン中もかなり欠席し、9月から登校授業も欠席していて単位が危うい状態です。
本人はまだ続けたいと言いますが、クラスに入るのを躊躇っているようでした。

明日からと先延ばしにしているので、背中を押す人が必要だと思い、「明日からと言わず、行くなら今だよ。」と強く叱咤しました。

木曜日に先生と面談し、金曜日にはすごく頑張って朝から登校し、土曜日の今日は疲れたとのことで休みました。

本人が選択した道とはいえ、躊躇しているのを強く押したり、今行くべきと命令することに本心ではこれは如何なものか?ザワザワしています。
よっぴーさんとまりんさんのご意見をお聞かせ頂けたら嬉しいです。よろしくお願いします。

 

ご質問、ありがとうございます!

 

進路や通学、勉強などなどの学校ごとにかぎらず、多くの事柄でこういった場面がありますよね。

勇気が持てずに立ちすくんでいるこどもの背中を押すほうがいいのか、「頑張らなくていいんだよ」とそっと背中をさするのがいいのか…。

どんな状況でも共通するのは、「本人に聞けばわかる」ということです。

 

あるようでない子どもの選択権

ご質問を拝読していて重要だと思ったのは、「背中を押す人が必要だと思い、「明日からと言わず、行くなら今だよ。」と強く叱咤しました。」の部分です。

 

必要だと思い→強く叱咤する。これは2段階なのだけれど、ほんとうは3つの段階をふむべきだと思います。1つ抜け落ちているんですね。

それが、「本人に確認する」ということ。

 

背中を押す人が必要だという考え自体に、良し悪しはありません。個々それぞれの体験や価値観があって、それがその人の正解だからです。

けれど、それが言動となって自分以外の誰かに向けられるとき、そこにはまた相手の正解が存在します。人間関係のむずかしく、おもしろいところですよね。

 

ご質問にも書かれているように、これは息子さん自身の選択であり、息子さんだけが担っている主題です。

で、双方に同じだけかかる問題なら、おたがいの正解をすり合わせていかなくてはいけないけれど、今回の場合は息子さんの正解を優先すればいいんですよね。

相手のリクエストを聞くだけ!

だから、

[aside type=”boader”]

  1. 背中を押す人が必要だと思う
  2. 相手の気持ちや要望をたずねる
  3. (相手が望むなら)背中を押す

[/aside]

 

が正しい順序だと思います。

叱咤してでもなんでもいいから背中を押してほしい! っていうとき、ありますもんね。

 

これはわたしたちも、めんどくさーいことがあるときたまにやるんですが(笑)、相手に「背中を押してほしいか」「せっついてほしいか」「さするぐらいがいいのか」などを聞きます

そうすると、「いや、それはしないで」とか、「あんまり無理強いしない程度に、やさしく押してほしい」「めちゃくちゃキツくてもいいから尻を叩いてほしい! ついムッとするかもしれないけど、それでも言ってくれたほうがありがたい」とか、物事や気分によってさまざまな返事があります。

 

あとは、相手のリクエストどおりにやるだけなので、おたがいにとっても楽です。

こどもが親に本音を言える空気をつくる

ただし、ここで絶対に必要なのが、「本音を言える空気」です。

これは、今回の勉強会で学ぶこととも共通しているんですよね。一般的に弱者の立場であるこどもが、親に本音を言える関係をつくること。

 

ヨコの関係にならなければ、こどもの本音はなかなか聞けません

いや、わりと聞けているけどなー、と思っても、やっぱりそれは親の色眼鏡であると言い切ることができると思います。

 

だって、自分がこどもだったころのことを思い出してみてください。

「AとBどちらがいい? 好きなほうを選んでいいよ」と言われても、親の欲求や下心は、はっきり透けて見えます。結局はAを選んでほしいんだろうな、とこどもが感じれば、こどもは多くの場面でAを選ぶしかない。

そんなことが、小さなころから毎日、何回も何回も繰りかえされています。

 

(今回のご質問のような状況で、親はよく「でもあなたはそれを選んだでしょ」「選んだのはあなたでしょ」などなどと言ってしまいがち、思ってしまいがちです。

けれど、こどもの選択がそもそも本音だったのか? また、そのときは本音でも、今は気持ちが変わっているということはないか? と、こどもに自分の思いを匂わせていなかったか、いまも漂わせていないか、つねに気をつけていこう!

こどもの選択が親自身にとってうれしいもの・快いと思ったら、親は本人以上にその選択に固執してしまう節があるしね。)

 

ヨコの関係になるためにも、「よりよい関係」が必要

もちろん、親がAを快く思っている、のは全然かまわないんですよ。親はひとりの人間だから、好き嫌いがあるし、良し悪しの価値観だって当然持っています。

大切なのは、こどもだけの主題であるとき、自分(親)の好みや価値観を押しつけないこと。

 

そして、ヨコの関係になるにも、まずは「よりよい関係」が必要だと感じたところから、今回の勉強会ははじまりました。

今回の勉強会のなかの「2. 親と子の間にはなにがあるのか?」でお話した、「〇〇な関係」。本当にこれが要だと思うんです。☆ 勉強会の内容については、レポートにもくわしく掲載しています!

 

[box class=”blue_box” title=”勉強会アンコール開催のおしらせ” type=”simple”]2020年11月28日(土)・29日(日)、オンライン勉強会「引き出す親・寄り添う親 - 子育てとはこどもとの関係を築くこと」をアンコール開催します。

こどもが5歳になったとき、10歳、15歳、20歳、30歳になったとき……。これからもずっとよりよい関係であるために、わたしたち自身をいちど見直してみませんか。今日から築いていこう!

 

 詳細はこちら

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たくさんの、くだらないおしゃべりをしよう

このご質問、「ザワザワしている」と書かれていて、本当にすごいことだと思います。ザワザワしている自分の心は、誰でもそう見たいものじゃない。

だから、多くの人が無意識に目をそらして、ザワザワしている自分を注意深く見ることなく、勢いのままにこどもと接してしまいがちです。

すこしハードルの高い答えになるかもしれないけれど、とても難しいことを真摯にやっていこうとされていて、わたしたちも身が引き締まる思いです(これからも、わたしたち自身、もっともっとたくさん勉強していきたい!)。

 

コツのひとつ、というとなんだけれど、他愛ない会話の習慣をつけていくのもいいと思います。

空きれいだねーとか、あの芸能人があーだこーだ……などなど、お互いにとってそれほど重要ではない会話を増やしていく。

「空きれいだね」「そうだね」で終わるのではなくて、たとえば友だちとカフェでおしゃべりをしていたらあっという間に過ぎていく2時間のように、ただただおしゃべりをする。

そうやって、こどもの感じたことや、気持ち、考えを、こどもが気軽に口に出せる状況をたくさん増やしていく。

普段の会話もなしに、いきなり進路や勉強の話に迫っておいて本音が聞けない、なんていうのは当たり前ですもんね。

 

こちらの考えや思いをポケットに入れて、こどもの話をきくということを、まずはしていこう。

たくさんの、くだらない話をしよう!

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