こんにちは、
AI-am(アイアム)の吉田 晃子です。
先日「いっしょに考えてみませんか?」とお誘いした『 フリースクールになぜ不登校の子は通いづらいのか? 』に、たくさんのご意見、ご感想をいただきました。
ご意見、ご感想を寄せてくださったみなさん、ありがとうございました!
事のはじまりは、「不登校新聞」編集長・石井志昂さんが書かれた記事『不登校のほとんどがフリースクールに通わない3つの理由』。
この記事を引用しながら書いた『 不登校のほとんどがフリースクールに通わない理由は3つ以外にもあった! 』に、「ぜひいろんな議論が起きればなあと思っています」と石井さんからコメントをいただいたことがきっかけで、みなさんに呼びかけてみました。
寄せられた意見、感想
不登校のほとんどがフリースクールに通わない3つの理由 には以下のことが書かれていました。
[aside type=”boader”]フリースクールに通っている不登校は、わずか2~3%程度。
その理由には3つのハードルがある。
- フリースクールの数が足りない(学童保育が全国に2万カ所あるのに対し、フリースクールの数は全国に400団体~500団体)
- 経済的な理由(フリースクールは原則、公的な支援はなく、親が学費を負担する)
- 心理面のハードル
[/aside]
このうち3番の心理面のハードルで、「フリースクールに行ったら自分が本当の不登校になってしまうから」という、ある女性のコメントを紹介されています。
それに対して別の観点での指摘をされる山下耕平さん(元:『不登校新聞』編集長/現在:フリースクール「フォロ」事務局長。若者の居場所「なるにわ」コーディネーター)の以下の記事をふまえ、
これらを通しての意見、感想を広く、みなさんからいただきました。
親の声 ※ 親ではない大人も含む
[aside type=”normal”]F.Tさん/息子は自分でフリースクールに電話してましたね。「学校を辞めたので行きたいんですけどー」って。
息子も不登校に対して罪悪感は少なかったように思います。ただ、不安はあったんじゃないかと。
学校以外の選択肢が当たり前にある社会になるといいなぁ〜と思っています。[/aside]
[aside type=”normal”]Y.Hさん/よっぴーの「親でしょ」「人権」このふたつのワードに凝縮されてると思います。
愛着関係にある親がたとえ片っ方でも、ひとりの人として尊重すれば、「行きたくない」という願望表現ではなく「やめる」という意思決定が可能です。
「行きたいけど(カラダが言うこときかなくて)行けない」というアンビバレンツに陥るのも、人権侵害されたことをいち速く察知する正直なカラダと、刷り込まれた価値観のギャップによるものです。
「学校へ行く」「宿題する」そんな【前へ倣え】的な当たり前をどう突き抜けて自由になるか…。課題です。[/aside]
[aside type=”normal”]K.Aさん/奥の本当に深いところに触れられた気がします。[/aside]
[aside type=”normal”]M.Mさん/親がフリースクールもあるよといっても、自分が不登校になるからと、行きたがらないお子さんもいるそうです。不登校=脱落者とすっかり思い込まされているのですね。
就学前から、学校なんか行かなくてもいいんだよ、いろんな選択肢があるんだよ、という雰囲気を家庭の中で作っておくことが大切かなと思います。[/aside]
[aside type=”normal”]Y.Yさん/単純に興味がない。行きたいとは思わない。って言うのも有りだと思います。家の息子達は、このタイプ。行きたい人は、行ってるんじゃないかな?
私はこの記事の「通わない」「本当の不登校」と言う所に大きな疑問を感じています。
フリースクールに行くとか、家に居るとか、サドベリーに行くとかを不登校してる子供自身が選べるのが一番いいと思ってます。[/aside]
[aside type=”normal”]Y.Jさん/うちの息子は自分の興味があることには出かけて行くけど、フリースクールにも学校同様興味がないみたいです。
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[aside type=”normal”]T.Rさん/「本当の不登校がフリースクールをつくる」名言ですね!(^o^)
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[aside type=”normal”]A.Aさん/「フリースクールに行ったら自分が本当の不登校になってしまうから」というのは、親の心を代弁している子もいると思います。
私もフリースクールなど沢山情報は集めていても、「いつか学校に戻るかもしれない」「いつ戻ってもいいように」「戻りやすいように」と、学校との繋がりを良い状態に保つことに力を入れてきました。多分、同じような方多いんじゃないかなと思います。
そんな状態で「フリースクールもあるよ」と心から勧められるのかな? 子供も、本気で行きたいと言えるのかな? というところです。
良くしてくれている学校の先生方にも悪いとか、情が入ってきたり。私も切り替わるのに時間がかかりました。
昨日、大宮のサドベリーに体験に行き、本人の意思が固いので通うことになりました?
今ようやく「戻りたくなったらその時考えよう!」と思えます。[/aside]
[aside type=”normal”]O.Kさん/フリースクール、特別学級の話、とても自分にとってフレッシュな視点だと思いました!「ふつう」の枠が狭くなってきている、というのが印象的な言葉でした。[/aside]
[aside type=”normal”]M.Kさん/この視点はたしかにありますね。学校に通わないってことをもっとポジティブにとらえたいです!
そのためにも、フリースクールが「学校に行きたくないから行く場所」ではなくて、「この場所が面白くて好きだから行く場所」ってなったらいいですよね。[/aside]
[aside type=”normal”]K.Aさん/不登校=学校に行きたくないのではなく、家に居たい、っていうか、誰にも会いたくないっていうのもあるような気がします。
わたしは不登校ではなく、学校には行っていたけど、授業に出ないでフラフラしてたとき、誰とも話したくないし、会いたくなかったです。何かをしようという気がしなかった。ちょっと鬱に近いのかもですね。[/aside]
[aside type=”normal”]Y.Hさん/自分がフリースクール作っときながらなんですが、あたし自身はふらふら学校にいったり休んだり、母が自由にさせてくれていたから、ガス抜きが出来ていたんだろうなぁと思います。
そのころ、フリースクールがあって、行く? と言われたら? と考えると、特に飛び付くほどじゃないかなぁ、ただ1りの時間や休んだり、友達とつるんで悪さしたりしたかっただけだもんなぁ。
うちのフリースクールに平日くる子は、フリースクールがいいっていう子どもだから、不登校とか、友達とか、それより前に、ちゃんと自分がある子どものように感じる。
選択できてる、学校とフリースクールを同列として。
うちのこの場合、さらに同列に海や、山や、親が存在しているようです(笑)
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[aside type=”normal”]S.Yさん/不登校を社会が許さない:親が許さない。3:7ぐらいかな?と実感として思います。
よっぴーのおっしゃる、「親でしょう」というのは、私も同意見です。
では何故、親が不登校を許せないか? それは、不登校がまだまだ社会に認められていないと、親が思ってしまっているからではないでしょうか?
本当に不登校が社会に認められていないかといえば、2年間不登校児の親をしてきた期間でも、社会は確実に不登校に寛容になってきていると思います。(私の意識が変わったからかもしれませんが)
私は息子の不登校に対して、否定的なことを周りの方から言われた事はほとんどありませんが、周りの不登校、登校しぶりの子どもを持つお母さんからは、否定的な事を言われたという話をよく聞きます。
子どもが不登校という、社会に受け入れられない状態になるということは、最初、親にとって、受け入れ難いことだと思います。私もそうでした。
親が不登校を許せない理由が、社会の在り方を反映してということは考えられると思います。
もっともっと、社会が不登校に寛容になり、それがみんなの意識に浸透すれば、親も「不登校?まぁ、それもありやんね!」と受け止められると思うんです。
今、現状としては、普通の義務教育を普通にこなしてきた親が、子どもの不登校直後からすぐに、「不登校?まぁ、それもありやんね!」と受け止めるのはなかなか難しいと思います。
親にもそう受け止められる様になるまで、相当の時間と葛藤が必要だと感じています。
それを受け入れられる様になるまで、ものすごく息子を責めて傷つけ、私自身も苦しみました。
社会がもっともっと不登校に寛容になれば、親の意識も子どもが不登校になる前から、不登校を受け入れる下地が出来ているので、あんなに子どもを傷つけ、親も苦しむことは無くなると思います。
社会も親も、子どもが不登校になる前から、不登校に当たり前に寛容である意識が浸透している社会になれば、自己を否定して傷つく子どもが減ると思います。
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[aside type=”normal”]T.Kさん/私も来年度、フリースクールを建てることに決めるとき、正直、ここが不安でした?
正直に言えば、私が建てる理由のひとつは「居場所作り」です。
でも、もうひとつは「公教育以外の選択肢を増やすこと」です。
親や教員が思うのは「不登校を許したら私の質が疑われるのでは?」というそこなのだと思います?
そんなの大人のエゴだと、気づく大人が増えたら子供たちがもっともっとのびのび過ごせると思うのですが?[/aside]
[aside type=”normal”]T.Rさん/出発点が、不登校であることをマイナスにとらえてるか、自分として生きることを選ぶところに立ってるか、それによって、見えてくる世界が違うような気がしますね。
結局のところどっちでもいいけど自分はこっち!の選択をしてる人も、確実に増えてる気がする^^[/aside]
[aside type=”normal”]Y.Hさん/すべてはどこまで選択できる権利が使えているか、なにを目的としているか、親子での考えているか、答えはいかようにでもカスタマイズできるわけですよね。また答えを出さずともよいとわたしは思いますし。
こういうことを時間制元なく子どもや同じような思いをもって活動している仲間と話せるのがたまらない。
視点を多様に楽しめる。[/aside]
[aside type=”normal”]I.Yさん/これが普通ですよね。当事者として。[/aside]
[aside type=”normal”]M.Kさん/自分がスクールやってても歯がゆい気持ちでいっぱいです。世の中に、こんなにもたくさんの不登校の子がいるのに、その子達に届いていない現状。
先日、友人と話していた時にも思ったことですが、ぼくは不登校の子を助けたいとかじゃなく、不登校って概念が無くなるくらい、多様な学び方・育ち方がメジャーになる日本を目指したいです。
そのために、3丁目いすきあの魅力をもっと高めていきます。まずは、自分が楽しめるイベントいっぱいやりますw
そのイベントに参加するなか不登校とか関係なく来る子ども達が、「あっここ、なんか楽しいな」「自分もこんなことやってみたいんだけど」ってなってくれたら嬉しいです。
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[aside type=”normal”]Y.Yさん/フリースクール側が利用者が欲しい。って話のような気がする。
行きたい人っていうのは経済面っていうならバイトするとか、資金集めの協力を人に求める。とかをしてでも行くのではないだろうか?[/aside]
[aside type=”normal”]Y.Kさん/学校以外に通ってもいいんだよー、って場所を知っていても、本人が来たがらないことがある。「自分が不登校じゃないから」って。認めることになってしまうのが、こどもにとっての一つのハードルでもある。
なので、居場所が作って、それでOKって簡単にいかないところ。。。(゜-゜)[/aside]
[aside type=”normal”]Y.Hさん/今回のよっぴーの記事には「不登校」に関する重要な視点が凝縮されてると思います。【親でしょ】&【人権】。
特にここ(抜粋)『多くの子どもは(昔は子どもだったおとなも!)、あまりにも重大な人権侵害のなかで育っています。』(抜粋おわり)
背の順、前へ倣え、身体測定、給食システム、運動会の練習、理不尽な校則、部活…日本の学校には重大な人権侵害が至るところに潜んでいて、しかも当たり前になっています。みんな麻痺してるだけ。
学校へ行くか行かないか、自分に決める権利があることを知っている子どもは「行きたくない」とは言いません。「やめる」って言います。罪悪感が無いからです。
宿題するかしないかで自分の価値が変わったりしないことを知っている子どもは、つまらない宿題は平気ですっぽかします。罪悪感が無いからです。
そんな人は社会に適応できずに困窮するはめになると思いますか?
主体的に「面白い!」を選び続けてハッピーにやってます。「面白い!」のために折り合いをつける方法には自然に長けるからです。[/aside]
番外編
不登校のほとんどがフリースクールに通わない理由は3つ以外にもあった! に寄せられた意見
[aside type=”normal”]I.Kさん/トップに上がってくるのは進学塾がやってる補習塾系とか、やっぱお金かけられそうな場所が目立つな。確かにスマホを意識して作ってるであろうサイトは見やすいね。データが古いままなのも多数混ざってるかも。
多くのフリースクールでは、そこまでマンパワーが回せないっていうのが一番の問題点なんじゃないかと想像する。専門的な人に見てもらえば、見やすく分かり やすいサイトが作れたり、見つけてもらいやすいような対策も講じられるのだろうけど、そこにお金もかけられなかったり。
フリースクール全国ネットとかで、ホームページ対策講座とかやってくれたらいいんかも!?
そんでもってそれをSkypeとかzoomとか地方の人も参加できる形でやってもらえたら、もっといいと思う![/aside]
[aside type=”normal”]T.Sさん/需要と供給の問題からすると、供給側は、既存の教育とは違う教育をしますって言ってるカラーが見えてこないよ な。うちはこういった教育をしていますって言うような。だから説得力に欠ける。それに、主催者側は、どうしてもその現場に注視することが重要になるので、 ここにあるように、宣伝、管理運営がおろそかになっちゃうね。だからまずそこのところのバックアップが必要だろうね。
需要側に関しては、どうしてそこの学校を選んでいるのかが大事だよね。既存の学校に通っていて、不登校になったからフリースクールを探すってなると、それ だとやっぱ意味合いが違ってきちゃって、フリースクールにも通えないなんて考え方になる。どこでもいいから行って欲しいなんて。そうなると、既存の学校に 行けないからフリースクールになんて考え方になっちゃって、1ランク下がって、なんて感じに。。。フリースクールのほうがキメの細かい対応が期待できるん でいいんだけどね。
夏が終わって、いろんなお母さんたちの投稿を観ていると、「やっと学校が始まってくれた」なんてのがあったりする。お子さんと一緒に居られるのが苦痛なのかしらなんて思ったりする。
まず、各フリースクールは、自分のトコの強みをアピールすべきじゃないかな。。不登校の受け皿としてのフリースクールなのか、新しい教育方法を実践していこうとするスクールなのか。
ま、いずれにしてもスクールなんだから、何らかの学習をしに行くところであって、本人が必要と思わないと無理なところがあるんだろうけどね。(笑)[/aside]
「不登校」という概念を変えていく方法
たくさんのご意見、ご感想、ほんとうにありがとうございました!
じゃあ、どうすれば学校信仰に染まらずにすむのか、
どうすれば常識を疑ったり、問うたりできるのか、
多様な学びがあること、学び方が選べることを、どこでどう知ることができるのか、
学校(一条校)は行っても行かなくてもいい場所なんだよという視点を、どうすれば親は持てるのか、
「不登校」は、「学校」を一条校に限定した概念にすぎない のだから、「不登校」でも大丈夫だよ〜なんて軽口ではなく、人権を取り戻す方法を、頭やわらかく、アイデアを出して、自分にできることをしていく! っておもいました。
全国のフリースクール一覧
こんなスクールがあるよ、居場所があるよ、と情報をいただきながら、全国のフリースクール一覧 に随時スクールを追加しています。
また、ここのスクールも載せてほしい、というところがあればご連絡ください!
チェック