学校に行かなくても道はある。小幡和輝さんと北海道新聞に掲載されました。

amam


こんにちは、

AI-am(アイアム)のよっぴーまりんです。

新型コロナウイルスの影響で学校が休校になったり、夏休みが短縮されたりしています。

そんななか、

なにも無理してまで学校に行かなくてもいいのでは?

学校に行かなくても道はあるんじゃないか?

といった考えを持たれはじめたこどもさんや親さんが多くなり、この「オヤトコ発信所」を見つけてくれて、メール等をくださいます(ありがとうございます!)。

折しも、“学校に行かなくても道はあるのだろうか” と取材を受けたインタビューが、2020年8月4日の北海道新聞に、『学校は行かなくてもいい』の著者・小幡和輝(おばたかずき)さんのお声と共に掲載されたので、紹介させていただきます。

『学校は行かなくてもいい』の著者・小幡和輝さん

小幡和輝さんは、ささいな出来事がきっかけで、小学2年生から中学3年まで学校に行かなかったそうです。

ささいな出来事? 8月4日の北海道新聞には、次のように書かれていました。(インタビュアー:北海道新聞社 編集局報道センター 記者・鹿内朗代さん)

--なぜ、不登校になったのでしょう。

「“違和感” だと思います。小2の時、クラスで『3ひく5』を『マイナス2だよ!』と答えた時、周りの子は知らなかったので、視線が冷たかった。それからは周りに合わせて、知っていることでも『知らない』と言ったりもしましたが、だんだん耐えられなくなったのだと思います。父親は中学教員で『何で学校に行けないんだ』と聞かれましたが、はっきりした答えは無いんです。無理やり連れて行かれたこともありましたが、つらくてあまり覚えていません」

引用:北海道新聞/まなびのひろば ぐんぐん 2020年8月4日付


「3ひく5」「マイナス2だよ!」については、著書『学校は行かなくてもいい』でも書かれています。

わたしも読ませていただき、

「空気を読む文化や村社会といった『集団主義』『同調圧力』がまだわずかな年齢のうちに根づかれていく状況、これホント大人の責任だよなあ。日本特有の和を尊ぶという考え(『和して同ぜず』)は素晴らしいものだけど、教室で生まれているのは『同じて和せず』だよなあ」

と胸が痛みました。


この「同じて和せず」の考えや行動が、いらん苦しみを作るんですよね。本来、“学校に行かなくても道はある” のではなく、“学校に行っても行かなくても道は変わらず道” なのに。

小幡和輝さんは、集団主義や同調圧力の強い教室を去ります。


「学校がつらいのなら逃げて!」といった言葉が、ここ数年前からうたわれるようになっています。

「逃げる」というのはつまりは、主体性を失わず、むやみに同調したりしない「和して同ぜず」に還ることなんですね。

出典:『学校は行かなくてもいい ――親子で読みたい「正しい不登校のやり方」』p.20

実業家でいらっしゃる小幡和輝さんは、わかやまコンシェルジュ理事長、合同会社 和-なごみ代表を務められるなか、
2017年、47都道府県すべてから参加者を集めて、世界遺産の高野山で「地方創生会議」を開催されます。その後、クラウドファンディングと連携した1億円規模の地方創生ファンド「NagomiShareFund」を設立。

この取り組みを評価されて、内閣府の地域活性化伝道師に任命され、引き続き、総務省の地域力創造アドバイザーも務められています。

2018年からは「#不登校は不幸じゃない」のイベントを毎夏開催されているそうで、
2019年5月には『ゲームは人生の役に立つ。』のご本も出版されます。

小幡和輝さんは学校に行かなかった間ずっとゲームをされていたそうで、ゲームに費やした時間はおよそ3万時間。

↑上の画像にある「逃げだしたおかげ」は、2019年10月、「習い事」としてゲームを推奨する日本初のゲームの家庭教師「ゲムトレ」をも誕生させるのでした。


--現在はどのような生活をしていますか。

「東京を拠点に一日中仕事をしています。(中略)新型コロナの影響もあり、仕事はほぼオンライン。生活費は自分で稼いでいますよ」

引用:北海道新聞/まなびのひろば ぐんぐん 2020年8月4日付

>>> 小幡 和輝 公式ブログ www.obatakazuki.com

「親子で可能性考えて」

北海道新聞に掲載されたインタビューで、小幡和輝さんは、学校に行きたくない子どもや、その保護者へのメッセージを次のように述べられています。

--学校に行きたくない子どもや、その保護者に伝えたいことはありますか。

「僕は学校は行かなくてもいいと思っています。オンラインの学習教材も普及した今、学校でなくても勉強はできる。新型コロナの影響で休校が続き、皆さん気付いたのではないでしょうか。楽しいと思えれば通えばいい。でも、学校に行っても授業中、ぼーっとしている子もいる。学校に行けば学力も進路も将来も安心だというのは、もう違います。親子でさまざまな選択肢や可能性を考えておくことが大切だと思います」

引用:北海道新聞/まなびのひろば ぐんぐん 2020年8月4日付

このメッセージで小幡さんも述べられているように、新型コロナの影響で休校がつづき、はじまったらはじまったでマスクだなんだと気がかりなことだらけ。

夏休みにしたって、同じ東京都内でも、たとえば道路1本隔てているだけの世田谷区と大田区で、世田谷区は夏休みが31日間で、大田区は16日間なんですってね。

そりゃ、

なにも無理してまで学校に行かなくてもいいのでは?
学校に行かなくても道はあるのでは?

と考えるだろうし、個人的には超考えてほしい(が本音)です。

全国の95%にあたる教育委員会が夏休みを短縮して対応

文部科学省が全国の教育委員会に尋ねた調査「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた公立学校における学習指導等に関する状況について」を見ると、

コロナ休校による学習の遅れを取り戻すため、2020年は全国の95%にあたる教育委員会が、夏休みを短縮して対応されたことがわかります。

出典:文部科学省「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた公立学校における学習指導等に関する状況について」
出典:文部科学省「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた公立学校における学習指導等に関する状況について」


小中学校で、最も多い夏休み期間は、16日間。最短は、中高一貫校の青稜中学校・高等学校の4日間だそうです。また、世田谷区と大田区だけではなく、夏休みの期間は、東京23区内でも、ばらつきがあります。

あっちは多い…、こっちは少ない…。

夏休みひとつを取っても、学校の制度に不満や疑問をもたれている方は、たくさんいらっしゃると思います。けれども、「そもそも休むことさえ好きに選べない」ことを気にとめていない人は、多くありません。

デモクラティックスクール まっくろくろすけからの便り

サドベリースクール・デモクラティックスクールでは、夏休みをいつからいつまでにするかも、こどもたちが決めます

まりんさんもデモクラティックスクールに通っていたころは、「夏休み、いらない!」派の彼女たちと、休みがほしいよっぴーたちスタッフとで、ミーティング(話し合い)を重ねたものでした。

そうして、だれもがイヤじゃない案をみんなで考え、生みだし、つくっていきます。だから、従わなければならないといった感覚や、不服からくる文句等がなく、みんなそれなりに心地いいんです


先日、「デモクラティックスクールまっくろくろすけ」から、2020年夏号の通信が届きました。通信に添えられた手紙に、

大人に一方的に2ヵ月も休まされ、かと思えば、夏休みを奪われている世の中の子どもたちとは違い、みんなで話し合って決めるデモクラティックスクールの真髄が発揮されて、休校も感染対策も、振替休校もみんな子どもたちが決めてきました。…… だからみんな元気

と書かれてありました。

うん。みんな元気。

学校に行っても行かなくても道は変わらず道

“学校に行っても行かなくても道は変わらず道” なんです。

人の数だけ道はある、ということなんですよね。山へも海へもスーパーへも、東からでも西からでも北からでも南からでもどこからだって行けるんです。

親子でさまざまな選択肢や可能性を考えておくことが大切だと思います。

ほんとうにそう思います。

サドベリースクール・デモクラティックスクール のような学校があることを見て知っておくのも、世界にひろがりを持てるかとおもいます。

まりんさんは現在の公教育、公の学校を必要としなかったけれど、問題は、不登校を善悪で考えたり、べきねば思考で捉えたりすること、選択肢がない(という風潮がある)ことです。

>>> 関連記事
・学校に行けないことが問題なのではなく、学校を選べないことが問題
・不登校から大学へ行く4つの方法を、小中高に通わず大学に行ったわたしがまとめました。


どんな学校に行っても、行かなくても、優劣も善悪もない、というのがいちばんいい。
「無理してまで学校に行かなくてもいい」のではなく、行きたくないのなら、無理していなくても、行かないのがいい。

行きたいのであれば行くのがいい。行きたければ無理してでも行く。その無理がムリなときは休むのがいい。

そう考えています。

すてきな記事を書いてくださった北海道新聞社の鹿内さん、ありがとうございました!

>>> 代表的なオルタナティブスクール、および独自の理念で運営されているオルタナティブスクールの紹介は こちら
https://ai-am.net/alternative-sc


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