こんにちは、AI-am(アイアム)の 吉田 晃子 です。
サドベリースクール・デモクラティックスクールや、フリースクール、フリースペース等の作り方について、個別でご相談を受けたり、LINE@ にご質問をいただいたりします。
前回の、『 フリースクールを作るのに必要不可欠なものは何か?何から始めればいいのか? 』につづき、
今回は、
フリースクールの作り方
資金と人はどうするの? そのノウハウについてです。
と、
これからの「フリースクール」についておもうこと。
もくじ
資金と人
[kanren2 postid=”15100″]
↑↑ で、
どうやったらフリースクールが創れるか?
なにから始めればいいのか?
のご質問に、
子どもさんと本気で遊んだらいい と、こたえました。
フリースクールを作るのに必要不可欠なのは、本気力のあるスタッフだ、と。
お金ではありません、と。
で、まあ、そのうえで、
「具体的にどうやって資金と人を集めるのか?」
資金はどうするのか?
いただいたメッセージにはつづきがあり、
この方は、わたしだったら「こう答えるな」と思うことは、すでに実行されています。
- 近隣のフリースクールにお話を聞きにいく
でもって、そこで資金についてのこたえをいただかれています。
- 自己資金でやる
- 助成金を得る
- 寄付金を募る
- 給料は無給(人件費はゼロ)
足すとしたら、
- 補助金の申請
- クラウドファンディングの利用
- 出資者や後援者(パトロン)をさがす
- 融資を受ける・借金をする
あたりでしょうか。
この方は、あと、
- フリースクール全国ネットワークのフリースクールスタッフ講座も受ける
とのことだったので、もうね、わたしがこたえることはないですー。
講座がどんなだったのか、むしろ聞いてみたいです。
フリースクール開設・開校資金
[box class=”blue_box” title=フリースクール開設・開校資金”]
- 自己資金でやる
- 助成金を得る
- 寄付金を募る
- 補助金の申請
- クラウドファンディングの利用
- 出資者や後援者(パトロン)をさがす
- 融資を受ける・借金をする
[/box]
必要なのは開設・開校資金より、開校後の維持費
メッセージには、
「ラーメン屋を作るにはどうしたらいいか、世の中にはいろいろ情報もありますが、フリースクールを作るには、具体的にどんな手順を踏んだらよいか?」
とありますが、
ラーメン屋さんもフリースクールも手順は同じです。
ラーメン屋さんをしようと思ったら。。。
すべき準備を書き出して動いていきますよね?
- お店のコンセプト
- 開業資金はいくら必要か
- 繁盛店や競合の調査
- 店舗物件の調査
- 事業計画の立案
- 物件契約から内装・外装の施工
- メニュー開発
- 仕入れ先の選定
- 人材採用
- etc
ラーメン屋さんは、個人事業の屋台であったとしても、リヤカーや備品、食材等がいりますが、
フリースクールの場合、上記の1番があれば、はじめられます!
自宅や公園、川、町、神社、図書間、、、地球のフィールドをつかって、どこでだって活動できます。
開校はしたものの、メンバー(子ども)がひとりもいなくっても、
または、自分ちの子どもだけであっても、財政難は免れ、スクールをつづけられます。
問題は、2〜10番を軽視して、固定舎を借りる、または購入した場合です。
メンバー(生徒)が0人であっても、家賃・光熱費等の経費が、毎月必要になります。
また、自分以外のスタッフを雇うのであれば、人件費が必要です。
フリースクールの場合、開業資金は、極端な話、0円で済みますが、その後の維持に財政難を抱えます。
給料は無いと考えてください。
人はどうやって集めるか
どんな商売であれ、最大の悩みは集客ですよね。
⑤ の事業計画の立案に含まれる売上予測を詳細に、根拠がある数字を出してオープンしたラーメン屋さんでさえ廃業していく店舗はたくさんあるじゃないですかー。
フリースクールも同じです。
思いついた数字や、理想の数字を出して、子どもさんが来る見込みがないのに始めちゃうのは、厳しいです。
信頼ゼロからのスタートであればなおさらです。
新しくできたラーメン屋さんなら、まあ、気軽に入ってもみれるけど、フリースクールはそうはいきません。
フリースクールの場合、オープンするために人を集「め」るのではなくて、(オープンを望む)人が集「ま」っているからオープンするんです。
[aside type=”boader”]A町にあるフリースクールでスタッフとして関わっていたけれど、
C町やE町から2時間以上かけてくる4人の子どもたち・親たちの要望から、E町にもフリースクールを作ります。 [/aside]
とか、
[aside type=”boader”]わが子が不登校したおかげで入会した親の会で出会った仲間(3組の親子とか)と、
◯◯で、△△な、そんなフリースクールを作ります。[/aside]
とか、
[aside type=”boader”]不登校している子どもたちと家庭教師などなんらかの関係で関わっていて、
「他の子どもたちとつながりたい」と望む子ども(親も)たちが5人ほどいます。[/aside]
などなど。
開校する前から、あなたに「人」がついている。
あなたが開校するスクールに「入るよ!」と言って待ち望んでいる「人」をつくることです。
3つの協和音がこれからの「フリースクール」を創っていく
上述で、
> 思いついた数字や、理想の数字を出して、子どもさんが来る見込みがないのに始めちゃうのは、厳しいです。
と書きました。
これね、子ども(生徒)がいないと、なにが厳しいかっていうと、
スタッフ意識が育たない、ということともうひとつ、
経営者(運営者)意識が育たないことです。
『 不登校のほとんどがフリースクールに通わない理由は3つ以外にもあった! 』の記事で、
フリースクールに通っている不登校は、わずか2~3%程度で、その理由には3つのハードルがあることプラス、
デバイスは9割がたスマホの時代に、スマホで見たときのデザインを考えていない、フリースクール業界のウェブサイトの古さのことを書きました。
♫ カサブランカ ダンディじゃないけれど、「あんたの時代はよかった〜」んであって(教育的情熱の高い人で成り立っていた)、
これからの時代に、
信頼ゼロからのスタートで、
ましてや、運営が成り立っていくだけの売り上げの目処(つまり生徒数)がたっていないのであれば、経営力は必須です。
教育理念を実践する力のある人と、経営理念を実践する力、ほかにももうひとつあるけど、それぞれの情熱の高い者たちが不調和音を出さなかったら、
これからの時代に応じた「フリースクール(自由な学校)」が生まれていくんじゃないのかな、と思っています。
※ フリースクールの本来の意味は、自由な学校という意味でした。
不登校している子どものためだけではなく、「多様な教育のひとつ」を、ふやしていくためにも。