親はなぜ不登校で悩むのか? その理由と、「べき」を捨てる5つの方法




am3こんにちは、

AI-amの
吉田 晃子です。

 

子どもが不登校でもまったく悩んでいない親と悩んでいる親。その違いはなにか? 不登校で悩む理由と、悩みを手放せる方法を書きました。



「〜すべき」「〜ねばならない」

たかが不登校を悪化させる親の対応(後編) の記事でも書きましたが、不登校とは 学校に行ってない ということ。ただそれだけのことです。

それなのに、どうしてわたしたちは不登校で悩むんでしょうか?

こたえは簡単。学校に行くべき、と思っているからです。

 

この「べき」がない人は、子どもが学校に行かないことではあまり悩みません。

  • 宿題は帰宅したら先にするべき
  • 授業はまじめに受けるべき
  • 給食は残さず食べるべき
  • 友だちとは仲良くするべき
  • 子どもは外で元気に遊ぶべき
  • 親の言うことは聞くべき

などなど、子どもはこうあるべき、親はこうあるべき……といった「べき思考」。

 

ねば思考」と同じですね。

学校に行かなければならない、とか、宿題はちゃんとしなければならない、親の言うことは聞かねばならないなどの、〜ねばならないの「ねば」。

悩みやすい人・イライラしやすい人の「べき思考」

「学校は行くべき」に限らず、暮らしのなかで、「べき」「ねば」思考にとらわれている人は、少なくないとおもいます。

 

  •  働くべき(就活するべき)
  •  仕事ができる人であるべき
  •  親や上司の期待に応えるべき
  •  時間は守るべき
  •  約束は守るべき
  •  趣味は持つべき
  •  部屋はいつも片付けるべき
  •  きれいでいるべき
  •  さっさとするべき
  •  挨拶はするべき
  •  誰からも好かれるべき
  •  etc……

 

何ごとにおいてもさっさとすべきという人は、他者にも同じスピード、同じ行動をとらせようとします。

挨拶はするべきという考え方の人は、挨拶しない人に腹をたてます。

誰からも好かれるべきという理想を持つ人は、苦手な人がいる現実の自分自身を受け入れることができず苦しみます。

 

悩みやすい人や、イライラしやすい人は、いろいろな物事に対して、「〜すべき」と思い込んでいる傾向が強いのではないでしょうか。

自分の「こうあるべき」という価値観に従って、他者はむろん、根っこにある不安が自分までをも縛ります。でもそうしたら、 素直な生き方ができなくなってしまう

わたしたちの代からは、恐怖ではなく愛を

べき思考の根っこ。その根っこにある不安とはなんでしょうか?

わたしたち大人が持っている個々人の価値観は、その大部分が親からの刷り込みです。
親から刷り込まれた価値観や常識。それらをわたしたちもまた、子どもに刷り込んでいます。

 

でも、もういいじゃないですか、そんな順繰り。わたしたちの代からは、恐怖ではなく愛を伝承していこうよ。

「べき」「ねば」ではなく、「〜してもいい」にしようよ。

 

がんばらなくていい。

ムリに笑わなくていい。

きらいな人がいてていい。

怒っていい。

泣いていい。

助けてって言っていい。

学校に行くべきの「べき」を捨てる方法

子どもに対して制限をかけたり、常識を吐く人は、自分自身にも制限をかけ、自らが常識に傷ついているんじゃないかなとおもうんです。

 

学校に行くべきと思っているから(思い込んでいるから)、「不登校」で悩む。だったら不登校で悩まなくするには、この「べき」を取ればいい。

子どもが不登校になったときに親がすることは「どうやったら子どもを学校に戻せるか」ではなく、どうすれば自分(親)が「不登校」への常識から解放されるか、を考えること。それが親の課題です。

 

「べき」を捨てる5つの方法

学校に行くべき、行かないといけないと思っているのはなぜか?を考え、自分が持つ「〜べき」の価値観を知る。

子どもが学校に行かなくなると不安になることを、具体的に書き出してみる。たとえば、授業に出れなくなると、アホ(馬鹿)になる? 勉強できなくなる? 高校進学に差し支える? 就職できなくなる? 友だちいなくなる? 社会性が身につかなくなる? etc……。

子どもが学校に行かなくなると困るところを、具体的に書き出してみる。たとえば、仕事に行けなくなる(できなくなる)。家にずっと居られてうっとうしい。子どもの相手をしなきゃいけなくなる。お昼ごはんを作らないといけなくなる。電気代がかかる。etc……。

②で出た具体的な不安を、実際に行っていない子こどもたち、行かなかった子どもたちはどうしているのか、今どうなっているのか、ブログや本などから、見て、聞いて、知ってみる。

心から「べき」が本当に消えたら、③で出た困りごとを子どもと話し合って決めていく

 

義務教育の「義務」は、子どもに対する義務ではなくて、親に課せられた義務です。それは学校に行く義務ではなくて、子ども自身が教育を受ける権利を親が守る義務です(日本国憲法26条)。

参考記事 ⇒ 「学校に行かなくちゃいけない理由」の答え

「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」より

 

2016年9月14日、文部科学省から「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」が、各都道府県教育委員会、各指定都市教育委員会他に出されました。

今回発表された通知で注目を集めたのが、不登校は「問題行動と判断してはならない」という文言です。↓↓

不登校とは,多様な要因・背景により,結果として不登校状態になっているということであり,その行為を「問題行動」と判断してはならない。不登校児 童生徒が悪いという根強い偏見を払拭し,学校・家庭・社会が不登校児童生徒に寄り添い共感的理解と受容の姿勢を持つことが,児童生徒の自己肯定感を高める ためにも重要 であり,周囲の大人との信頼関係を構築していく過程が社会性や人間性の伸長につながり,結果として児童生徒の社会的自立につながることが期待される。
という観点が示されたところです。

 

「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律案」より

 

2016年12月7日には不登校や学校外(フリースクール等)、夜間中学校での多様な学びを応援する「教育機会確保法」(義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律)が参議院本会議で可決、成立しました。

同法では、不登校児童生徒などには「休養の必要性」があること、施策などは「子どもの権利条約の教育に関する条約」に則って行なうことなどが盛り込まれました。これらは法律に初めて明示されました。

また、同法には附帯決議も採決され、
①児童生徒への支援は、本人、保護者の意見が尊重されること
②支援によって不登校児童生徒とその保護者が追い詰められることがないよう配慮することろ
③不登校特例校の設置などは営利目的の団体による設置・運営に慎重を期すこと、などが盛り込まれました。

2016年の通知を「見ていなかった」という校長先生もいます

「休養の必要性」も認められました。しかしながら不登校児童生徒に対し、本人の意向や状況を無視した対応が、いまも続いています。

先日相談を受けたある親御さんのお家でも、先生が朝来て、嫌がる子どもを無理やり学校へ連れて行くということを未だにされていたそうです。

 

2016年の各通知を、担任の先生はもとより、校長先生も知らなかった、見ていなかったという学校もあります。

通知は、すべての小・中・高校で、その趣旨が周知されるよう教育委員会などに配布されているので(文書番号「28文科初第770号」)、見たことがないという学校には確認してもらってください。インターネットにも掲載されています。

 

手にするのは必要な情報です。「べき」は手放して、情報を手にしよう。

あなたが楽になったら、子どもも楽になります。

 

 

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